「幸福実感できる島」目指す 沖縄県の玉城知事、2期目開始

 
県議会で2期目就任の意気込みを語った玉城知事=9月30日、県議会

 沖縄県の玉城デニー知事は9月30日、2期目の任期をスタートさせた。同日に開会した県議会定例会で、玉城知事は2期目就任の演説を行い、「誰もが輝き、誰もが尊重され、誰もが希望のうちに喜びを見つけることができる島、幸福が真に実感できる沖縄を目指し、職務に全身全霊で取り組む」と語った。

 重点的に取り組む施策としては、「県経済と県民生活の再生」「子ども・若者・女性支援施策のさらなる充実」「辺野古基地建設反対・米軍基地問題」の3点を挙げた。

 このうち、新型コロナウイルス感染症の影響などで厳しい状況にある県経済と県民生活の再生については、「成長著しいアジアに隣接し、人流、物流、投資、情報が集積するアジアの結節点として発展しうる潜在力など、沖縄のポテンシャルや魅力を生かした施策を展開する」とした。

 また、コロナの収束後に向けてデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進やイノベーションの創出など、稼ぐ力の強化による県内企業や農林水産業の振興を図るとした。

 子どもや若者、女性支援施策の充実に関しては「『県子どもの貧困対策推進基金』を活用して貧困対策に全力で取り組むとともに、ヤングケアラーへの支援や女性が働きやすい環境づくりなど、支援拡充をはかっていく」と強調した。

 そのほか、「防災危機管理センターの整備や県立病院の機能強化、離島・へき地における災害に強い医療体制の構築、交通コストなどの軽減対策を促進するなど、離島を含め県民が安全・安心に暮らせる環境づくりに取り組んでいく」と意気込みを述べた。

 国との対立が続く米軍普天間基地の辺野古移設については、「ブレることなく県民の先頭に立って、普天間飛行場の早期運用停止、閉鎖・撤去と辺野古に新しい基地を造らせないという公約の実現に向けて、引き続き、全身全霊で取り組んでいく」とした。

(記事・写真 宮古毎日新聞)

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