まるで高校野球 創部8ヶ月での快挙! 都市対抗野球大会県予選②
- 2020/9/5
- エンタメ・スポーツ
アーマンズの照屋信博監督は「疲れました〜。一方的に勝つか惨敗するかどちらかと思っていたので。すごいな!選手たち!!僕はサポートしただけだからね。声がかれちゃった」。と興奮冷めやらぬ様子で一気に話した。
「先発の山下(亜文)は真っ直ぐが良かったね。ボールが先行しても試合を作ってくれるし、キャッチャー(住本将基)の配球も良かった。四番の銘苅はタイミングをとるのがうまいし、狙い球を絞れていた。彼は中心選手で、野球はもちろん、仕事も私生活も、キャプテンの浜田と一緒にみんなをまとめてくれている。とても助かります」。そう笑顔がはじけた。
この人数で勝てるのは気持ちがあるから
中心選手「銘苅圭介」の名前に覚えがある野球ファンも多いであろう。そう、10年前、沖縄に初めて深紅の優勝旗を持ち帰ってきてくれた、興南高校春夏連覇メンバーの一人である。紆余曲折を経てアーマンズにやってきた。試合中に、ベンチから、出塁した塁上から、始終叫びながら選手に声をかけていた。
今の気持ちを伺うと「やっと終わったか・・が正直なところ。この人数で勝てるのは気持ちだよね。都市対抗予選ってなんぞやもわからない選手が多かったし、打てないし、先制されたら諦めるし・・・。僕はいろんなことを発言する。だからこそ結果を伴わないと説得力がない。本当は4番タイプじゃないから難しかった」。と、ホッとした表情を見せた。
「僕の役目は、どうしたら相手が嫌がるか、何をしたらいけないかを伝えること。浜田は社会人野球で全国を知っている唯一の選手だから、メンタル面を伝える役目かな」と教えてくれた。
キャプテンの浜田晃成選手は東京ガス時代、全国大会出場の経験がある。県予選突破に「嬉しい!!雨で延期になったり、雨でノーゲームになったり、三週間は長かった」と安堵の表情を見せた。
「どんな勝ち方をしようとも、勝てば強いですから。一試合ずつ成長しましたよね。前日のビッグ開発戦で初めて逆転勝ちしたのも自信になったと思う」とまるで子供たちを応援する親のような発言をした。
「練習も私生活も厳しく言いたいことは言う。これも人数が少ないチームだからこそできること。全国の経験を伝えられるのは自分だけ。仕事をしっかりすれば会社が応援してくれるとか、都市対抗の県予選、全国大会、僕らが活躍したら会社にとっても、自分にとっても有益になるとか、どれだけ大切な大会なのかを口酸っぱく言っています」。そう話す。
選手たちの業務は平日朝早く(早いと7時)から、練習は午後2時から4時間ほど週5日行う。以前「他の社会人チームはこんなに仕事しないですよ。なんでこんなにやらないといけないのですか?」といってきた選手がいたらしい。しかし、今では率先して楽しそうに仕事に向かうそうだ。