キングス「第2章」へ 新社長の白木氏「世界に羽ばたくチームに」

 
キングスの将来像について熱く語る沖縄バスケットボールの白木享社長=7月28日、宜野湾市のプロトソリューション(長嶺真輝撮影)

 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスが、変革の時を迎えた。運営会社である沖縄バスケットボール(沖縄市)の株式を、情報提供サービスを展開するプロトソリューション(宜野湾市、白木享社長)が取得し、経営に参画。それに伴い、球団創設者である木村達郎氏が社長を退き、6月10日付けで白木氏が新社長に就任した。

 プロリーグ参入から15年。「沖縄をもっと元気に!」をスローガンに、”西の強豪”として多くの実績を積み重ね、県民に愛されるキングスが球団史の「第2章」へと歩みを進める。7月28日、HUB沖縄と沖縄バスケ情報誌「OUT NUMBER(アウトナンバー)」が白木氏に共同インタビューを行い、資本参画に至った経緯や球団の将来像を聞いた。

スポンサー、個人として交流深める

ーまず、御社とキングスの出会いについて聞かせてください。

 「私たちの会社は16年目を迎えますが、10年ほど前に(中古車情報を掲載する)グー沖縄という媒体を展開することになりました。そのプロモーションの一環で、キングスのゴール下に広告を出すことになったのが最初のきっかけです。スポンサーとして初めて試合を観に行った時は圧倒されました。ファンとの一体感がすごくて、こういう世界があるんだって。これはますます伸びるビジネスだと感じました」

 「オフィスがお互いに近いこともあって、木村さんと食事に行く機会が何度かあり、アリーナの構想とか夢を語ってもらえる時もありました。木村さんとは同じ年代ですが、こういう経営者はあまりいない。いつか自分もスポーツビジネスをやってみたいと思っていたので、すごく羨ましかったです。ワクワクしながら話をしている様子は、キラキラして見えました。『NBAに行くような選手をキングスで育てたい』という話も真剣にしていました」

昨季メンバーのポスターを挟んで笑顔を見せる沖縄バスケットボールの白木社長(左)と佐々木淳取締役

ー資本参画については、いつ頃から話があったのでしょうか。

 「木村さんからバトンタッチができる人を探しているという話を東京で初めて聞いた時には、私も驚きました。キングスに人生を捧げてきた中で、今後についてものすごく考える時期ですよね、という人生観の話をしていました。今後について具体的な事は聞いていませんが、同じ年代なので共感できる部分がすごくありました」

ー白木さんもプロトソリューションを大きくしていく上で、大変なことが多かったのではないでしょうか。

 「あまり大変だと感じたことはなくて、これまで楽しくするためにはどうしたらいいかということを常に考えていましたね。人生の半分以上は仕事をする中で、社員がこの会社が嫌で辞めていくというのは嫌だったので、それはできる限りなくしたいという思いはすごく強かったです。もちろん理想論ではありますが、そういう環境をつくりたいというのは今も思っています」

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