沖縄の若き騎手が躍動!ポニー競馬で小6宗像さん全国決勝へ

 

 乗馬クラブに所属する子どもたちがそのテクニックを競い合う「全国ポニー競馬選手権『第12回ジョッキーベイビーズ』沖縄地区代表選考会」が7月24日、中城村の中城公園で開催された。10月9日に東京競馬場で行われる決勝大会出場をかけて参加したのは小5から中1の5名で、美原乗馬クラブ所属の宗像聖(ひじり)さんが優勝を勝ち取った。宗像さんは「東京競馬場での決勝では、初めて会う現地の馬と挑みます。馬と仲良くコミュニケーションを取って優勝を狙いたいです」と意気込みを語り、全国の8人の代表と頂点を目指す。次点に同クラブ所属の岡村真花(しいな)さん、アミークス所属の藤森慶之介さんと続いた。

「部班運動」と「直線走行」の2種目

1番 パッカレ花音ロール/2番 岡村真花/3番 宗像聖/4番 田邉ララ/5番 藤森慶之介 (敬称略)

 選考会は、号令に応じて馬をコントロールする「部班運動」と「直線走行」の2種目があり、「姿勢」「扶助操作(馬の扱い)」「バランス・リズム」を審査項目に採点が行われた。

 部班運動では、「常歩(なみあし)」「速歩(はやあし)」「駆歩(かけあし)」にそれぞれスムーズに移行できるか、輪乗りの際に綺麗な円を描けるようにコントロールできるか等が評価のポイントとなった。騎乗している馬は、各選手が乗馬クラブでよく一緒に過ごしている馬。日頃のコミュニケーションも試されてくる。

 直線走行では、走破タイムだけでなく真っ直ぐに走らせているか、馬と意思疎通が取れているかなどを見る。好天に恵まれた芝生の上を100m駆け抜けた。

 うみかぜホースファームに所属するパッカレ選手は「直線走行は成果を発揮できました。普段から馬に対してはブラッシングや褒め言葉を掛けたりしてコミュニケーションを取っています」と悔いのない様子で話し、アミークスに所属する藤森選手は「部班運動では速いリズムでいけましたし、上手くいったと思います。直線走行では体勢を崩したところもありましたが立て直せました」と清々しい表情を浮かべた。

元騎手・岡部さんは「馬たちに対して感謝の気持ちを」

 表彰式でJRA(日本中央競馬会)馬事振興課の及川龍馬さんは「全員が及第点で全国大会でも充分に乗れるだろう腕前でした。5人の中から選出するのは大変でしたが、馬をしっかりと御しているかという部分を審査員で確認して1人に決めました。皆さんの頑張りはしっかり見ていました」と参加者全員の技術を評価した。

今回優勝に輝いた美原乗馬クラブ所属の宗像聖さん(中央)

 表彰プレゼンターを務めた、元JRA騎手岡部幸雄さんは「各乗馬クラブに帰ったら、馬たちに対して感謝を伝えてください。今後、その気持ちを忘れずに馬に乗ることを楽しんで下さい」と選手らを労った。続けて、「技術のことを言えばキリがないですが、上手くなりたい、楽しみたいという気持ちが今回出場の子どもたちには感じられた。3か月後、半年後、さらに上手くなっていると思いますよ」と、今後の伸びしろにも期待した。

元JRA騎手の岡部幸雄さん(左)から賞状を受け取る宗像聖さん
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ナガハマ ヒロキ

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ナガハマヒロキ
ラジオパーソナリティ・ライター。
担当番組は、ナガハマヒロキの週刊リッスン(RBCiラジオ)、しんちゃんヒロちゃんごきげんラジオ(ROK)、Connect(FM沖縄、金曜日担当)など。
喋り手・書き手として豊富な取材経験を持ち、対象を当事者の視点から捉えた切り口で幅広く執筆を行う。趣味は競馬と大相撲観戦。

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