沖縄企業の3割近く 仕入れ価格上昇の「影響大きい」シンクタンク調べ

 
以下、全てのグラフが「おきぎん経済研究所提供」

 沖縄の地元シンクタンク「おきぎん経済研究所」が7月28日、「沖縄県内企業における仕入価格上昇に関する調査」の結果を公表した。「収益に影響を及ぼしていますか」との問いに対し、影響を受けていると答えた企業が「甚大な」「大きな」を合わせて27.8%に上った。「多少」を合わせると7割を超え、燃料費上昇やウクライナ危機、円安による資材価格の高騰が経営を圧迫している現状が浮き彫りとなった。

 調査は5月下旬~6月中旬に実施した。製造や建設、小売、情報通信サービス、医療・福祉などさまざまな業種の沖縄県内企業536社が回答した。

土木、建設業などで影響割合高く

 収益への影響に対する回答を業種別で見ると、影響を受けている企業で「甚大な」と「大きな」と答えた割合が最も高い業種は土木業の53.4%で、建築業34.9%、卸売業34.6%、製造業31.2%と続いた。一方、「ほとんど影響はない」と回答した割合は情報通信サービスの76.9%が最も高く、次いで医療・福祉55.2%、その他(不動産・運輸等)41.1%が高かった。

 「収益に影響を及ぼしている項目」(複数選択可)では、石油・石炭製品が184件と突出して多く、鉄鋼69件、飲料食品60件、輸送用機器52件、木材・木製品52件となった。

 収益に影響を及ぼしている項目を選択した企業のうち、4~6月期の企業動向調査で経常利益が減少したと回答した割合が最も高かったのは非鉄金属の65.0%。窯業・土石製品が52.6%、鉄鋼が44.9%となり、同研究所は「これら上位の項目を取り扱う企業において、価格転嫁に課題を有している可能性があると推察されます」と考察している。

競争環境で価格転嫁難しい現状も

 「どの程度を販売価格に転嫁していますか」との問いには、「全くしていない」(14.6%)、「ほとんど転嫁していない」(26.1%)、「多少転嫁している」(17.4%)を合わせて58.1%となった。この3つの回答を合わせた割合が最も高かったのは土木業の86.7%で、建築業66.0%、その他サービス業(宿泊・飲食等)64.9%、小売業(61.8%)と続いた。

 関連して、「価格転嫁をしていない、もしくは不十分な理由」(複数選択可)を聞くと、「顧客離れ防止のため」が27.4%、「他者との競合があるため」が23.1%、「販売先との関係維持のため」の21.1%が高い割合を示した。

 また、「価格転嫁以外の対応・対策」(複数選択可)では「商品・サービスの変更」が40.5%と最高。次いで「対応できない」31.5%、「経費削減・効率化・合理化」24.3%と続いた。

 同調査では、まとめとして「円安やウクライナ情勢、コロナウイルス感染症の動向については先が見通せない状況が続いています」とした上で「仕入れ価格上昇がもたらす収益への影響・影響度を把握しながら、顧客や取引先などを考慮しつつ、対策等を決定し、実行する必要があると思われます」と総括した。

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