感染対策の徹底訴え 沖縄県の玉城知事
- 2022/7/29
- 新型コロナ・医療
沖縄県の玉城デニー知事は28日、県庁で臨時会見を開き、新型コロナウイルスの影響で病床の逼迫(ひっぱく)が進み、「新型コロナ以外で病院に運ばれても、すぐには入院できなかったり、検査や手術が延期されたりすることが想定される」と強調して、改めて感染対策の徹底を訴えた。一方、行動制限には慎重な姿勢を示した。
県内では、新規陽性者数が全体で5000人を超えるなど、先週から新型コロナの感染者が大幅に増加。療養中の患者は、28日時点で入院中、自宅療養中などを含め3万9716人に上る。コロナ対応の病床使用率(国基準)も、85.5%に達した。
感染者の急増に対処するため県は21日、県民に対して▽会食は4人以下、2時間以内▽不要不急の外出はできるだけ控える▽アルコール提供を伴うイベントは開催時期の変更を検討するよう求める‐などを要請したが、今のところ大きな成果は出ていない。
玉城知事は会見で「(要請の)効果が出るまでは日数を要するということから、しっかり注視をしていきたい。感染症は5日~1週間、できれば2週間しっかりと観察の期間があれば具体的な方向もトレンドが見えてくると思うが、感染が急拡大している状況なので、日々の取り組みを重ねていただく中で、数字がどう変化していくか注視していきたい」と述べた。
また、県民に対しては「いつ、どこで、誰が感染してもおかしくない状況にある。一般医療を含めた救急医療が制限された状況にあることを強く認識してほしい。一人一人が、できる対策を一緒に行わないと、本来の感染対策につながらない」と呼び掛けた。
このほか、事業所や学校、保育所などでは濃厚接触者の特定を行っていないと指摘しながらも、「マスクを外すなど感染対策なしで会食したメンバーから陽性者が出た場合、同席者は濃厚接触者に相当する。最終接触から5日間は、外出などの行動を自粛してほしい」と強調した。
まん延防止等重点措置などの行動制限については、「強い対策を求める意見もあるが、効果が上がるかについても、様々な意見がある。(政府の)対処方針を、機動的、柔軟に対応できる財源と内容にしてほしいということを併せて、より強い措置を講ずるための要素としてお願いしている」と述べるにとどめた。
(記事・写真・図 宮古毎日新聞)