「しまくとぅば」使うは過去最低の28.6% 沖縄県が県民意識調査

 
(イメージ写真)

 沖縄県文化観光スポーツ部が2021年度のしまくとぅば県民意識調査の報告書をまとめた。使用頻度に対する回答で「主に使う」「共通語と同じくらい使う」「挨拶程度使う」を合わせた「使う」の割合が過去最低の28.6%となった。前年度調査から14.6ポイントの大幅減となり、若い世代を中心にしまくとぅばを話す人が減っている現状が浮き彫りとなった。

 調査対象は県内在住の18歳以上。2月21日~3月25日に調査を行い、2,830件の回答を得た。従来は面接調査で実施していたが、新型コロナウィルス感染症対策として郵送、WEBで行った。

「使う」最高は70代、10代が最低

しまくとぅばの使用頻度に対する各回答の割合(報告書より)

 使用頻度の質問で「使う」と回答した割合を年代別で見ると、年代が上がるに連れて高くなり、70歳以上の39.0%が最も高かった。最低は10代の20.7%

 「使わない」と答えた人に理由を聞くと、若年層は「分からない」「使う機会・習慣がない」「親も使ってないから」など、日常的に使う機会が少ないことが見て取れる。「年配の方が使うイメージ」のほか、「喧嘩の時」というネガティブなイメージもあった。

 「使う」の回答が多かった60代や70歳以上でも「あまり使わない」「まったく使わない」を合わせた割合が約6割に上った。報告書では「年配層でも『周りに使う人がいない』などが多く、60代、70代でも標準語が励行されていたため『知らない』などの回答も多い」とした。

 しまくとぅばに対する理解度では「よくわかる」「ある程度わかる」を合わせた割合が前年度比14.9ポイント減の55.3%。年代別では使用頻度と同様な傾向を示し、70歳以上の81.9%が最高で、10代の31.6%が最も低かった。

7割超が「親しみ持っている」

しまくとぅばに対する親しみに対する各回答の割合(報告書より)

 話し手が減少する一方で、「親しみを持っている」「どちらかといえば親しみを持っている」の合計は73.2%となった。前年度から11.6ポイント減少し、過去最低となったものの、依然として高い数値を示した。最も低い20代でも57.0%に上っている。

 普段の生活の中での必要性でも、「非常に必要」「ある程度必要」が前年度から13.6ポイント減ったが、61.9%と半数を超えた。その理由を聞くと「沖縄の大切な文化だから」「伝統継承」「生まれ育ったところの言葉だから」などの回答が多く、文化として重要と見ている人が多い。

 「必要でない」とした人からは「日常生活で使わない」「使う相手がいない」などの理由が挙げられた。

 それぞれの質問でポジティブな回答が大幅に減少していることについては「一般的にWEB調査では若年層の回答者が多くなるが、今回の調査でも若年層の割合が多く、逆に年配層の割合が少なくなっており、これが結果に影響しているものと推察される」と分析した。

学校の総合学習が重要

 総括では「しまくとぅばは組踊や琉球舞踊、沖縄芝居等といった沖縄文化の基層となる大切な言葉である」とした上で「失われると、県民の郷土愛も失われ、沖縄文化の衰退へと繋がるものと危惧される」と危機感を示した。

 県は2013年に10ヵ年計画の「しまくとぅば普及推進計画」を策定し、普及継承に取り組んでいる。今後に向けては「いかにしまくとぅばに親しみを感じてもらうことができるかが重要となる。そのためにも一層、しまくとぅばと接する機会を創出するなど、普及の取り組みを推進する必要がある」とした。

 「普及に必要なこと」との質問で「学校の総合学習での実施」が49.9%と最も高かったことから「学校での学習が子どものうちからしまくとぅばを意識させるためにも重要だと言える」と指摘した。

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