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キムタツコラム⑨アドリブ力で乗り越えろ!ラジオ番組と保護者面談
- 2022/5/31
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国内有数の進学校、灘中学校・高等学校(兵庫県)の元英語教員で「夢をかなえる英単語ユメタン」シリーズや「東大英語基礎力マスター」シリーズなど数多くの有名参考書を手掛けている作家の木村達哉さん。 「NPOおきなわ学びのネットワーク」 を立ち上げて沖縄の生徒の学びを支援しているなど、沖縄に縁深く活動している木村さんに、教育に限らずさまざまな角度からコラムを書いてもらいます。
皆さん、こんにちは。木村達哉です。どうぞよろしくお願いします。ご存じのとおり(かどうかはわからないのですが)、昨年9月に芸能事務所オリジン・コーポレーションに入りましてね。それまでとはぜんぜん違う出逢いがあり、かなり楽しんでいます。特に同事務所の代表である首里のすけさんと飲むのは楽しくて、沖縄に戻るたびにビールや泡盛を飲みながら語り合っています。
オリジン・コーポレーションの一員として何をしているんだと聞かれると、いやそれが本当に申し訳ないのですが、特になにもやっていないんですよと答えるしかありません。学校の教員を33年もやってきたツマラナイ人間がお笑いライブに出演できるわけもなく、はたまた関西出身だからと言って面白いことひとつ言えるわけでもありません。せっかく入ったんですからね、なにかしら貢献できないかなぁなんて思うわけですが、自分のTwitterにお笑いライブ「喜笑転決」の告知を貼り付けるぐらいしかできません。首里のすけさんにはいつも、申し訳ないねぇなんて言いながら頭を下げているのです。
が、首里のすけさんはいつもこれまた気を遣って、「キムタツさんは面白いですよ!」なんて励ましてくれるんです。いや、お笑い芸人ではなくて物書きなので面白くなくてもいいのですが、でもほら、褒めてもらえると嬉しいじゃないですか。事務所の代表としては僕をいい気分にしてくださっているんだなぁと思っています。
で、その首里のすけさんから「ラジオに出ませんか」と言われたのが4月の初めでしたか。ラジオ沖縄の「ひーぷー・Kジャージのだーるばー」という番組に、ゲストとして10分か15分か出演しませんかと言ってくださったんです。パーソナリティーのひーぷーさんとKジャージさんのOKも出まして、ラジオ沖縄に行ってきたんです。いやもうね、当日は朝から緊張しましてね。口から胃が出そうでした。いやそりゃそうでしょ。見た目には自信がないのでテレビの仕事はすべて今のところお断りしているんですけどね。でも、ラジオの場合はトーク力が必要じゃないですか。普段から話し慣れているようなタレントさんならまだしも、僕なんかは自分のYouTubeチャンネルで話すぐらいですからね。気の利いたことが言えればいいんだけどなぁと思いながら、那覇に向かいました。
予定調和のないラジオ 問われるアドリブ力
指示されたスタジオに入りますと、僕が一番乗りでした。早すぎたんです。ゲストがパーソナリティーを待つ形になりまして、緊張はさらに大きくなり、口から大腸が出そうな気分でした。そのうちお二人が到着され、ご挨拶を申し上げ、さて、打ち合わせをするのかと思いきや、ひーぷーさんがおっしゃるには「打ち合わせはしません」とのこと。適当に話を振りますから、適当に答えてくださいねと笑顔で。
笑顔が怖かったです。
軽い打ち合わせすらない。いきなり始まる。進行表はラジオ沖縄の方にいただいたのですが、A4の用紙1枚だけで、具体的な質問内容は言うまでもなく書かれていません。そのときの僕はもうすでに、口から肛門が出そうな気分でした。