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世界各地50ヶ所「同時演舞」 エイサーで繋ぐ沖縄の心
- 2022/8/29
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沖縄県内最大の創作太鼓集団「琉球國祭り太鼓」。2009年から「地球は舞台」をテーマにエイサー世界同時演舞「エイサーページェント」を実施している。沖縄の文化を世界に発信し、「新たなる感動の創出」に取り組むこのイベントは、参加者から高い評価を得ている。県外、海外の取り組みと共に紹介したい。
沖縄を代表する創作太鼓集団
年齢性別を問わず多くの人にエイサーを体験してもらい、その感動を知ってほしいという思いからはじまったエイサーページェント。
沖縄県内外、そして海外に支部がある「琉球國祭り太鼓」が年に一度、全支部で取り組むイベントとして毎年継続し、世界各地で例年約4,000人が同時に太鼓を打ち響かせている。
毎年8月に那覇市国際通りで「夏祭りin那覇 1万人のエイサー踊り隊」の開催日に合わせて行われるエイサーページェントは今年、8月7日の日本時間午後1時半から沖縄県内外はもちろん北米・中南米5カ国を含む約50ヶ所以上をインターネットで繋ぎ、同時演舞を始めた。
琉球國祭り太鼓の代表曲である「ミルクムナリ」「滝落し」「琉球」「六調節」の4曲を演舞する様子が生で動画配信された。
39都道県から参加、エイサーで感動
長野県では、国宝に指定されている松本城で開催。今年は16名が出演した。四季を通じて多くの観光客が訪れる人気観光スポットに太鼓の音が響き渡り、足を止めて見るお客さんの姿があった。
一般参加者をチラシやポスター、新聞記事などで募り、下は3歳から、上は64歳までが約2ヶ月間の練習を重ねて本番を迎えた。
娘が3歳の時から参加しているという30代の女性は「毎年夏になると娘がエイサーをやりたいと言うようになって参加しています。子どもが楽しんでいる姿を見られるのは嬉しいです」と親子で参加できる喜びを話す。
50代の女性は「参加して演舞することが楽しくて仕方ない。ページェントのために、この日のためにここまでやるという目標があることがやりがいであり、達成感が得られて良い」と喜んだ。
一度参加したらエイサーが楽しくて癖となり、毎年参加の常連の参加者もいるほど、長野県では今や夏の定番イベントになっている。
南米では真夜中から出演
日本の反対側のアルゼンチンでは、12時間の時差があるため、真夜中の1時半からの出演だった。季節は真冬で、温度6度と寒い中で行われた。
今年は、琉球國祭り太鼓ブエノス・アイレス支部とフロレンシオ・バレーラ支部の他、ロサリオ市の「流心ロサリオ太鼓」、コルドバ市の「コルドバ太鼓」がそれぞれの会場からリモートで参加し、58名が同時演舞に出演した。
アルゼンチン支部の瀬底アレハンドロ地区長(32)は「エイサーページェントは毎年メンバー皆で楽しみに待っているイベントです。去年は少人数だけで、メンバーは1人で自宅から繋がる形になったため、今年は一緒にこのように世界中の人々と同時にエイサーを踊る事が出来てとても嬉しかったです」と喜びを伝えた。
その隣国、ボリビアでは真夜中24時半からインターネットを通じて14人がオンラインで出演。ボリビア支部のリベラ彩未支部長(18)は「エイサーページェント でエイサーとは何か、そして自分はなぜエイサーが好きなのかを改めて感じました。同時刻に太鼓を響かせ、地球が舞台になる瞬間がとても素晴らしく思います」と感動を共有した。
同時演舞が行われた場所は以下。
【国内】沖縄、北海道、福島、長野、新潟、福井、群馬、栃木、茨城、千葉、埼玉、東京、神奈川、愛知、岐阜、三重、静岡、京都、滋賀、奈良、兵庫、和歌山、香川、徳島、愛媛、広島、山口、福岡、長崎、大分、宮崎、熊本、天草、佐賀、鹿児島(39都道県40地域)
【海外】メキシコ、ボリビア、ペルー、アルゼンチン、ロサンゼルス、マサチューセッツ、ハワイ(5カ国7地域)