沖縄の海を守りたい 手作りのスゴロクで伝える地球に優しい生き方

 

 北海道から沖縄に移り住んで24年、元ダイビングインストラクターの佐藤佳代さん(恩納村、49 歳)が、子どもたちに沖縄の海を守る方法を伝えようと、スゴロクとカードを組み合わせたゲーム「キレイな海を守ろうスゴロク」を自作した。佐藤さんは「サンゴの村」を宣言した恩納村で、珊瑚の勉強会や植え付けに参加する他、海中の珊瑚の割合や魚、なまこ、シャコ貝の数を数えて生息実態を調べるリーフチェックも手伝っており、「沖縄の海は世界的に見ても本当に綺麗。どれだけ海に優しいことが出来ているかゲームを通じて意識を高めてほしい」と話した。スゴロクは完成したばかりで非売品だが、知人や学校に広めていく予定だ。

「キレイな海を守ろうスゴロク」とは

 「キレイな海を守ろうスゴロク」は、魚のカード、サンゴのカード、ハート型のカードを組み合わせて遊ぶ。スゴロクの各マスには「水筒に飲み物を入れて出発 ハート+1」「家の使っていない電気を消して出発 ハート+1」「コンビニでコーヒーをマイボトルに入れてもらう ハート+1」など日常生活で実践できる゙環境に優しい行動が記されており、数字の分だけハートをもらうことが出来る。

 「サンゴに優しい日焼け止めを使う ハート1」「ビーチクリーン ハート2」など海を守るマスはもちろん、「サンゴ5以上、ナマコがいればもずくが育つ ハート3」などサンゴカードの枚数でハートが多くもらえるボーナスマスも特徴だ。自然の厳しさや生き物の現実を伝えることも忘れない。マスによっては「サンゴが白化」「海岸埋め立て」など集めたサンゴカードを失う危機もある。

 「子どもたちは自分が集めたサンゴや魚を失うとすごくショックを受ける。沖縄の海の事もそんな風に感じてほしい」とスゴロクの意義を語る佐藤さん。スゴロクを通じて、サンゴと魚はペアであることや、オニヒトデと白化現象でサンゴが死ぬことなども学ぶことができる。最終的には集めたサンゴカードや魚カードで、どれだけ豊かな海を作ることが出来たかで勝敗が決まる。

佐藤さん撮影
Print Friendly, PDF & Email
次ページ:

1

2

関連記事

おすすめ記事

  1.  サッカーJ3のFC琉球が、第2次金鍾成(キン・ジョンソン)監督体制下の初陣を白星で飾った…
  2. 今季から琉球ゴールデンキングスに加入したアレックス・カーク(左から2人目)やヴィック・ローら=16…
  3.  FC琉球の監督が、また代わった。  サッカーJ3で20チーム中18位に沈む琉球は1…
  4. 戦前に首里城正殿前に設置されていたバスケットボールゴールを再現した首里高校の生徒ら=8月27日、那…
  5.  8月12日、浦添市のアイム・ユニバースてだこホール市民交流室は熱気が渦巻いていた。ステー…
宮古毎日新聞

特集記事

  1. 再びFC琉球の指揮を執ることになり、トレーニング中に選手たちに指示を送る金鍾成監督=19日、東風平…
  2. ヴィック・ロー(中央)の入団会見で記念撮影に応じる琉球ゴールデンキングスの(左から)安永淳一GM、…
  3. 沖縄県庁  沖縄県は、地域の緊張を和らげようと、4月から「地域外交室」を設置し、照屋義実副知…
ページ上部へ戻る ページ下部へ移動 ホームへ戻る 前の記事へ 次の記事へ