「人にも地球にも優しい選択ができる生き方を」消費者としての在り方を問う 又吉麻菜美さん

 

無意識に加担していた環境破壊

 卒業後は、さまざまな勉強会に参加しながら「人にも地球にもやさしい選択をできる生き方」を追求して過ごし、地球や自然環境に配慮されたアイテムを扱う「エシカルショップ」などを回ってSNSを発信している。

 麻菜美さんは、先進国を中心とした大量消費社会に起因する気候変動による海面上昇や干ばつが、世界各地で食料や経済、暮らしの問題を引き起こしていることについて「私は電気や紙を大量に使い、車の排出ガスを出し、環境を破壊して地球温暖化を進めてきた」と自らの問題に引き寄せる。

 「大学で国際協力を学んでいるうちに、私は、消費者として問題を生み出すことに加担しているという意識が強くなった。自分の大切な人たちが苦しむような社会を未来に引き継ぎたくない」

「できるときにできることを」

 冷房温度を下げすぎず、電気はこまめに消す。エレベーターより階段。買い物時はマイバック持参、環境破壊や人権侵害をして作られたものを買わない。食は旬のものを選ぶ。

 麻菜美さんは、日常でできることはたくさんあるといい、身近にある自然に目を向けたり、自然の恵みやありがたさ、豊かさに気付いてもらいたいと、趣味の山登りやサーフィン、花屋や全国のお花畑巡りなどもSNSで発信。行動変容を促せるよう意識している。

 「一人一人に社会を変える力がある。『できるときにできることを無理せず続ける』それが私のスタンス。誰もが少し意識すれば変えられる範囲から自分が発信、体現することで、1人でも多くの人が問題を認識し、消費行動を変えられる」

 麻菜美さんの発信から問題を知って行動を変えた人もいるという。

社会問題解決の手段としてのミスコン挑戦

ビューティージャパンへの挑戦を決意した麻菜美さん

 麻菜美さんは「沖縄を持続可能な平和で豊かな島に。社会問題に無意識に加担する人を減らして、良い地球環境にして次世代に残したい」。そんな想いから、手段としてミスコンへの出場を決めた。

 ビューティー・ジャパンでは、エリア大会(横浜)のファイナリストに選出された。最終選考会は先月4月20日にキックオフ、8月下旬にファイナルを迎える。期間内に各自ボランティア活動をすることも大会の特徴だ。

 「夢に向かって頑張ってる、地球を良くしようと動いている同志との出会いが楽しみ。社会に良いインパクトを与えられる人になれるよう磨いていきます」と意気込みを話してくれた。

 併せて、環境保全に対する意識促進が目的の「ミス・アース・ジャパン」にも挑戦している。「身長が低いことで諦めてきたが、ミス・アースの社会的影響力を考えて出場した」といい、ムーブメントをつくりたい一心だ。

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