FC琉球がホーム初勝利で最下位脱出 栃木に1ー0

 

ホーム連戦で勢い加速

 スタジアムには今季最多の1798人の観客が訪れた。待ちに待った勝利の瞬間には大勢の観客が立ち上がり、会場は大きな拍手に包まれた。倉貫ヘッドコーチは「試合前から選手達の顔を見ても『いける』と感じていた。勝ち点3をサポーター達に届けられてホッとしている」と喜んだ。

 チームで史上初めてとなる、5試合連続ゴールで勝利を呼び込んだ草野は「一人ではゴールを決められないので、仲間たちに感謝したい」と話した。

シュートを放つ清武功暉

 「沖縄復帰50年記念試合」と銘打った本試合。宮古島市出身で36歳ベテランのMF上里一将は「歴史に触れさせていただけるのはうれしい。昔と比べると、沖縄でJ1を目指してサッカーできているのは本当にすごい。ここまでチームを成長させてくれた人々に感謝したい」と感無量だった。

 徐々に息を吹き返しつつある琉球の次節は21日、暫定6位のヴァンフォーレ甲府を迎え、ホーム2連戦となる。上里は「勝ち続けることで上のチームに食らいつくしかない。泥臭く勝ち点を拾い続けたい」と静かに闘志を燃やす。草野は「ゴールしか考えていない。甲府戦でホーム2連勝し、順位を上げていきたい」と気を引き締めた。

Jリーグが表彰 地域課題の解決に貢献 

受賞セレモニー前に開かれた懇談会

 試合前には、琉球がJリーグから受賞した「Jリーグシャレン!アウォーズ ソーシャルチャレンジャー賞」の受賞セレモニーが開かれた。同賞は全58チームの中から地域の課題解決に尽力した2チームに与えられ、琉球は2021年に取り組んだ「FC琉球県産品&子ども応援プロジェクト」が高く評価された。チームの代表を務める倉林啓士郎氏は「こういった賞をもらえるとは思わなかった。地域活動の輪をさらに広げていきたい」と意気込んだ。

 琉球はイオン琉球と協働し、県産品をふんだんに使用した1食500円の「琉球応援弁当」を企画した。新型コロナ禍の打撃を受けた県産品(農水産品)の流通促進や子どもたちを支援した。チームはPRなど広報を務め、売上に貢献した。

 受賞セレモニーの前には球団や協働者、Jリーグ関係者による懇談会が開かれた。Jリーグで理事を務める高田春奈氏は「選手も巻き込んで活動を実施されているのは素晴らしい。今後も活動の輪を広げてほしい」と期待した。イオン琉球の銘苅尚一郎取締役は「社会貢献をしてこのような賞をもらえるとは夢にも思わなかった。良かった」と喜んだ。

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宮古毎日新聞

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