現職城間氏、不出馬を表明 那覇市長選
- 2022/5/3
- 政治
任期満了に伴う那覇市長選に向け、オール沖縄勢力が推してきた現職の城間幹子氏(71)は2日、出馬しないと発表した。新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ市経済の回復など、変化が必要な時期だと強調し、「これからの50年、100年を考え、新たなリーダーに那覇市を支えていってほしい。後進に道を譲りたいと考えた」と説明した。
市選挙管理委員会は同日、市長選の期日を10月23日投開票(同16日告示)で決定したと発表した。
城間氏は会見で、任期最終年に入って意欲面などで迷いを感じたといい、「この先、責任を持って担っていけるか」などと自問自答しながら熟慮し、「変化にチャレンジするその力は、次世代に発揮してもらうほかない」などと、不出馬を決断したという。
後継者については、現時点で誰かを指名することはないとした。一部報道で、市長選への出馬が取りざたされている知念覚副市長について問われた城間氏は、「私の2期8年、共に歩んできた。名前が出ていることは承知しているが、私の方で判断を申し上げることはない」と述べた。
バランスが求められている
その上で、「自公勢力とオール沖縄の1対1の構図は、那覇市ではなくても良いのではないかと思っている。自公政権かオール沖縄か、どちらかを選ばなければならないという形よりは、いろんな考えの方々が手を上げ、市民に選んでもらう環境が作れたら」と述べ、複数の立候補を望む考えを示した。
自身については「教育現場から来た。市長としての適格性があるかどうか、スタートの時点では考えていなかった。青かったなと思う。8年間で育てていただいたと思っている。市長としての仕事への適格性と政治姿勢、その二つがバランスよくある方が求められていると思う。私の辺野古基地反対という姿勢は堅持していく」とした。
また、「いわゆる政治的姿勢だけで、市民が選ぶことのないように、バランス良く考える方を選んで市民に提示する環境を作ることが、私が引退するまでの仕事だと思う」とも語った。
記者団から出た「後継候補には、辺野古反対の姿勢を持ってほしいか」との質問に対しては「(市長としての)バトンタッチをする人が最終的に後継者だと思っている。私の意思を聞くならば、そういう意見を持ってほしいとの願いはある」と応じた。
城間氏は、伊是名村出身。那覇高、宮城教育大卒。2010年に市教育長、14年4月に市副市長に就任。14年11月の市長選で翁長雄志市長(当時)の後継として初当選し、18年にはオール沖縄勢力の支援を受け再選した。
(記事・写真 宮古毎日新聞)