ワクチン3回目接種促進を要請 来沖の松野官房長官
- 2022/4/25
- 政治
松野博一官房長官兼ワクチン接種推進担当相は24日、沖縄県庁に玉城デニー知事を訪ね、全国平均と比較して接種率が低い新型コロナウイルスワクチン3回目接種を促進するよう協力を要請した。松野長官は「感染拡大を抑え、医療のひっ迫を回避しながら、日常を取り戻していくためには、ワクチンの接種を進めていくことが大変重要」と述べた。
県のワクチン3回目接種率(21日時点)は37.10%で、全国平均の49.81%だけでなく、全国で2番目に低い大阪府(44.17%)をも大幅に下回っている。
会談で玉城知事は、大型商業施設などでワクチン接種会場を設置し、身近な場所で接種できる環境を整備する方針を示したほか、テレビコマーシャルや新聞、SNSなどを利用してワクチン接種を推進していることを説明した。また、国に対して緊急包括支援交付金の早期交付などを求めた。
松野長官は「若い人は重症化しないというような情報が先行しているようだが、実は若い方でも重症化しているケースが出ており、後遺症の心配もある」として、若年層も3回目接種は重要だと指摘した。
その上で、政府が自治体と大学などと連携して団体接種の仕組みを新たに設け、財政支援などを行っているほか、先進的な取り組み事例の情報提供や、若者向けの情報発信にも力を入れていることを説明した。
会談後、松野長官は、県市長会の桑江朝千夫会長(沖縄市長)と県町村会の宮里哲会長(座間味村長)や、県医師会の安里哲好会長と宮里達也副会長と、それぞれ面談した。
県市長会の桑江会長は、面談後、「何でも相談してほしいということだった」と述べた。また、県町村会の宮里会長は「モデルナ(ワクチン)に対するイメージが良くない人が多いので、そうでもないという情報を出してほしいということと、広報は市町村では限界があるので、県や政府が宣伝することで多くの方々に重要性を認識してもらう環境を作ってほしいとお願いした」と語った。
県医師会の安里会長は、面談で松野長官に対し、ワクチン3回目接種の加速化と若年層への啓発促進に向け、医師会の総力を挙げて協力する方針を強調した。面談後の会見では、宮里副会長が「2年半も失われた日常を取り戻す唯一の道は、ワクチンの3回目接種で、ワクチン以外ないということをぜひご理解いただきたい」と呼び掛けた。
(記事・写真 宮古毎日新聞)