普天間早期返還を要請   辺野古移設「譲歩」も提言 宜野湾市長

 
玉城知事に要請書を手渡す松川正則宜野湾市長(左)=12日、県庁

 日米両政府の米軍普天間飛行場返還合意から26年となることを踏まえ、同飛行場がある沖縄県宜野湾市の松川正則市長は12日、玉城デニー知事に普天間飛行場の一日も早い返還に取り組むよう要請した。松川市長は、名護市辺野古への移設を巡り、政府と県が対立していることについて「お互い譲歩し合うような取り組みを見つけられないか」との提言も行った。

 早期返還について、玉城知事は「市長の気持ちは重く受け止める」とした上で、辺野古移設については「さらに(移設工事に要する)12年以上も危険性が放置されるということがあってはならない。対話によって解決したい」と述べ、同飛行場の一日も早い危険性の除去につながらないとの考えを改めて示した。

 辺野古移設工事では、埋め立て海域で軟弱地盤が見つかったため、防衛省沖縄防衛局が2020年4月に地盤改良のための設計変更を県に申請した。県は、21年11月に軟弱地盤の調査が不十分などとして不承認としている。

 沖縄防衛局は、同12月に県の処分を不服とし、行政不服審査制度を用いて公有水面埋立法を所管する国土交通相に審査を請求。斉藤鉄夫国土交通相は8日、県の不承認処分を取り消す裁決を出した。併せて、地方自治法に基づき20日までに承認するよう県に勧告した。

 これに対し、玉城知事は「県が不承認とした理由がどのように判断されたのかなど、裁決書の内容を精査、確認した上で県としての対応方針を検討していきたい」とのコメントを発出している。

 12日の要請で、松川市長は昨年の普天間飛行場所属機からの水筒落下事故など、問題が相次いで発生し、危険と隣り合わせの中で市民は不安な生活を送っており、夜間訓練などによる騒音被害の影響は切実だなどと強調。市民の生命・財産を守るため、普天間飛行場の一日も早い返還と、その間の危険性の除去などに取り組むよう求めた

 また、速やかな運用停止を実現するため、国、県、宜野湾市で構成する普天間飛行場負担軽減推進会議を早期に開催し、同作業部会を定期的に開くことも要望した。

松川市長「ゼロ対100ではなく政治的調整を」

記者団の質問に答える松川正則宜野湾市長(左)=12日、県庁

 要請後、松川市長は記者団に対し「知事とは立場が違うなと感じた。政治的に、もう少し(政府と)譲歩しあう部分はないのか。ゼロ対100で全然進まないような感じがする。26年経っているが、もっと延びてしまうのではないかと懸念している」と述べた。

 また、「今の状況では見通しが立たない。知恵を絞ってほしい。これだけ優秀なスタッフがいるので、何か方策があるのではないか。ゼロ対100ではなくて、政治的にも何らかの調整ができないのか」とも語った。

(記事・写真 宮古毎日新聞)

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