サントリーロジスティクスが新物流拠点稼働 豊見城で4月から
- 2022/4/13
- 経済
サントリーグループの物流関連業務を担うサントリーロジスティクス(大阪市)が、豊見城市与根西原で今月から新たな物流拠点を本格稼働させた。名称は「沖縄豊見城配送センター」。これまで県内で複数箇所に分散していた倉庫機能を一か所に集約することで、業務の効率化を図る。
大和ハウス工業が手掛ける沖縄県内最大のマルチテナント型物流施設「DPL沖縄豊見城」に入居した。拠点は2階建て倉庫の2階部分で、延床面積は約8900平方メートル。グループの清涼飲料各種を取り扱う。
トラック乗務員の負担経験 環境負荷低減も
沖縄は全国でも数少ない人口増加県であり、コロナ禍が収束すれば再び多くの観光客の来県が見込まれる。同社はセンターの稼働により、商品供給をより安定化させたい考え。倉庫機能を集約することで「在庫配置や倉庫間移動を効率化し、環境負荷低減を推進します」と説明する。
IT技術の活用で変革を図る「デジタルトランスフォーメーション(DX)」の施策として、倉庫管理システムとバース(トラックを駐車して荷物の積み下ろしするスペース)の予約システムを連携して運用する。それにより、倉庫内業務の効率化や待機時間の削減によるトラック乗務員の負担軽減、環境負荷低減を見込む。
おきなわSDGsパートナー認証受ける
センターは沖縄県がSDGs(持続可能な開発目標)の普及啓発に意欲的な取り組みを登録する「おきなわSDGsパートナー」の認証も受けた。前出のDX施策や、安全品質の向上を目的としたフォークリフト操作のAI判定システムの導入などが評価された。
同システムは、荷役業務の中心となるフォークリフトに360度撮影できるドライブレコーダーを装着し、映像をAIが解析することで加速度やハンドル操作の状況を確認することができる。業務の省力化や作業評価の標準化する効果があるという。
同社は「今後も持続可能な物流の実現に向けて、物流最適化、環境負荷低減、働き方改革の推進などの取り組みをパートナー企業や地域行政との連携を深めながら進めていきます」としている。