那覇軍港問題 松本浦添市長に聞く “北側案”受け入れの背景(上)

 

 「疑問に思うことは何でも聞いてください」

 浦添市の松本哲治市長は取材に開口一番、こう話した。

 8月18日、米軍那覇港湾施設(那覇軍港)の那覇港浦添ふ頭への移設を巡り、自らの選挙公約を覆す形で、県や那覇市が推す、港湾内北側を埋め立てる案を受け入れた。現在は遊休化している那覇軍港を受け入れるにあたって「苦渋の選択」「公約の断念」と述べた背景には何があったのか。

 「県民全てが納得するとは思わないですが、私の全ての行動や判断にはそれなりの理由があります。聞かれて困ることはありません」

 そう話す松本市長に、北側案受け入れに至る思いを聞いた。全2回連載の1回目。

那覇軍港の浦添移設問題とは

 まず、米軍那覇港湾施設(那覇軍港)の浦添市への移設問題の経緯について整理しよう。

那覇軍港 沖縄県HPより

 那覇市を南北に分ける国場川の河口南側で、那覇空港のそばにある那覇軍港(約56ha)は、戦後に米陸軍によって整備され、1972年の日本復帰によって名称を那覇港湾施設とした。それから2年後の74年、移設を条件に全面返還をすることで日米両国が同意、2001年に浦添市の儀間光男市長(当時)が那覇港浦添ふ頭への代替施設の受け入れを表明した。

 受け入れを表明したその年に、国、県、那覇市、浦添市で構成する協議会を設置。03年には港湾北側に施設を建設する、いわゆる「現行案(北側案)」で一度は合意した。

Print Friendly, PDF & Email
次ページ:

1

2 3

関連記事

おすすめ記事

  1. 「率直に言うと、玉城デニー知事のコロナ対応は失敗に他なりません」 そう厳しく批判するのは、…
  2. 「沖縄県内のとある小学校のミニバスケットボールチームの話です。大会で勝ち上がって県外遠征試…
  3.  新型コロナウイルス患者が適切な治療を受けられずに在宅で死亡するケースもある中、沖縄県北部…
  4. 「やっと外で飲めた~」「お店での生ビールは格別!乾杯ー!!」  10月2日の夕暮れ時…
  5.  「指笛の吹き方講座!あなたも必ず吹けます♪」「沖縄県民に『沖縄あるある』聞いたら共感しか…
琉球海運_広告国場組大寛組前田鶏卵
前田鶏卵国場組大寛組琉球海運_広告

特集記事

  1. 「率直に言うと、玉城デニー知事のコロナ対応は失敗に他なりません」 そう厳しく批判するのは、…
  2.  地球温暖化に対する危機感はいまや世界中で共有され、2015年のパリ協定を契機に、…
  3. 「国と県による営業妨害がもう1年半も続いているという感覚。沖縄県はコロナ対策としてやってる…
ページ上部へ戻る ページ下部へ移動 ホームへ戻る 前の記事へ 次の記事へ