コロナ判断指標、医療状況重視に変更

 
警戒レベル判断指標の見直しなどを発表する玉城デニー知事=16日、県庁

 沖縄県の玉城デニー知事は16日、新型コロナウイルスの感染状況に関する県警戒レベル判断指標を、▽人口10万人当たりの新規陽性者数▽病床使用率(国基準)▽重症病床使用率(同)―の3項目に改めると発表した。11月19日に改定された政府の対処方針に沿ったもので、従来よりも医療の逼迫(ひっぱく)度合いを重視する。

 政府は、ワクチン接種の促進などで重症患者数がある程度抑制できることも想定されることから、従来のコロナ対策を転換。社会経済活動の再開を促すため、指標でも医療状況に着目する方針を打ち出している。

 今回、県は感染状況を示す指標として、医療の逼迫に応じた5段階を設定。レベル「2」で県独自の措置を検討・実施するほか、「3A」「3B」で状況が悪化した場合には、それぞれまん延防止等重点措置区域や緊急事態措置区域の指定を国に要請する。

 大城玲子保健医療部長は「必ずしもこの3指標だけで判断するということではない。総合的に判断していきたい」と説明し、感染の状況等に応じて国の措置などを求めていくとした。

 判断指標のうち病床使用率は、一般病床への影響を抑えた範囲で県が確保できる最大病床数(現状では641床)で入院者数を割る国の基準に変更する。

 県はこれまで、当日に確保した病床数で入院者数を割った県基準の病床使用率を使用してきた。リアルタイムで状況が分かる一方、医療機関が提供する病床数は感染状況に応じて増減するため、比較が難しい側面もあった。今後は、他自治体との比較が容易になる。

最大確保病床数は1031床

 同日、県は第6波に備えた対応についても発表した。新型コロナの感染力が今夏の2倍になった場合でも対応できるよう、県全体の最大確保病床数を1031床に設定した。このうち医療機関は917床で、入院待機施設を30床から114床に拡大する。

 宿泊療養施設は、県全体で1412室を確保する。確保済みは852室。事前協定による560室確保に取り組んでおり、協定締結済みは135室。

 このほか、玉城知事は県外では感染力が非常に強いとされるオミクロン株も確認され予断を許さないとし、「引き続きマスクの着用や手指の消毒など基本的な感染防止対策を徹底してほしい」と呼び掛けた。


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