東北楽天やFC琉球らの課題を新ビジネスで解決 4アイデア採択
- 2021/12/10
- 経済
沖縄県内が本拠地であるサッカーのFC琉球、卓球の琉球アスティーダ、沖縄県内で春季キャンプを行う野球の東北楽天ゴールデンイーグルスの3チームが抱える課題を解決するビジネスアイデアを募り、社会実装・事業化を目指すプログラム「INNOVATION LEAGUE SPORTS BUSINESS BUILD OKINAWA」がこのほど開催され、6社のプレゼンの中から4社のビジネスアイデアが採択された。楽天イーグルスと地元のIT企業が組んで野球・ダンス・プログラミングを幅広く学べる場の提供など、スポーツチームが持つノウハウを生かした新ビジネスが実現に向けて走り出す。
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FC琉球が勝つと泡盛が飲める!?
FC琉球は課題として「スタジアムから沖縄全域・全国へ人々の交流を広げる仕掛け」を掲げ、新規サポーターの獲得につながるアイデアを募っていた。
今回採択されたのはリアルワールドゲームス株式会社(東京都)の「琉球クリーンウォーク~沖縄の課題解決ゆいまーるのプラットフォーム~」と、OKTコミュニケーションズ株式会社(那覇市)の「AWAPASSプラットフォームを活用した、FC琉球ホームにおける秘密兵器」の2社のアイデア。
リアルワールドゲームスは、AR技術を使ったスマホゲーム上で選手と一緒に実際の街や海のゴミを拾い、チームとファンとの絆を深めるアイデアを提示。3D地図を見ながら歩き回り、ゴミを拾った地点やゴミの種類などをユーザー同士で共有しながら、楽しく競い合える。ゲームを進めるうちに現実の街がきれいになるだけでなく、その土地の魅力発見や健康増進につながるメリットもある。
チームにまつわるスポットを巡ると「選手カード」のアイテムコレクションができ、選手をより身近に感じることができる。
ゲームを利用した同様の取り組みは、プロバスケ・越谷アルファーズやプロサッカー・サンフレッチェ広島ともすでに行われている。
OKTコミュニケーションズは、同社が運営する、月額600円で毎日2杯の泡盛が加盟店で飲める定額サービス「AWAPASS」を有効利用したスタジアム集客案を提示。沖縄県内に約700店舗ある加盟店にポスターを掲示するなどでFC琉球の認知度を上げながら、例えばFC琉球が試合に勝った日は3杯飲める、リーグで優勝したら1か月分の月額を無料するなどの特典を用意することによって、FC琉球の試合結果が気になっていく「ファン化装置」を提案した。
また、試合会場への来場回数に応じて、1日あたりに利用できる泡盛が2杯から3杯、もしくはそれ以上と増える仕組みを通して、試合観戦へのきっかけづくりとする。