那覇最古の居酒屋「民芸酒場 おもろ」が確かに“実在”するうちに 女優・柴田千紘の沖縄めぐり

 

 お宝の博物館じゃなくて居酒屋さんなのを思い出して想像して欲しい。素敵な陶器から小さな器に注ぐ泡盛はやっぱり適当なグラスに入れて飲むものと全然違くて、何倍にも味わい深くしてくれるのです

 そしてこちらの気分も聞きつつコース料理かのようにおつまみがコトン、コトン、と出てくる。他じゃ食べられないようなお芋の伝統的な料理や、にんじんしりしりやお豆腐料理も、素朴で優しい食べ物を少しずつ味わいながら泡盛を口に入れると温泉に浸かった時のようにじわ~っと幸せを感じる。料理を作っている奥さんもいつも可愛い笑顔で話しかけてくれて癒される。

 今まで那覇にいながら「おもろ」と出会うことのなかった人にも是非体験してほしいし、今から沖縄旅行に行く友人にもなくなる前に行けないと損すると教えたいし、でも同時に強く勧めたくないとも思う。

  観光地化してしまうのを避けて代々メディアの宣伝も断ってきたお店が「想い」のない人で溢れたら残念だから

 まぁでもきっと昔の芸能の打ち上げでは派手に盛りあがる日もあったんだろうし、個人的には、海賊の宴会か?というくらいガヤガヤした満員のおもろも悪くない気もするんだけども。

 私はもう今年は沖縄に戻らなそうで、この建物が恋しいですが、次回行く時もまたどこかで出会いたいなといちおもろファンとして願っています。「おもろ」は形や場所を変えても巡って繋がっていきますよね?
 あなたももし「おもろ」に巡り合ったら、たっぷりの歴史と泡盛と不思議な時間を楽しんでくださいね!

 ではまた。

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柴田 千紘

投稿者記事一覧

千葉県出身、旅人/作家/女優。長年所属していたオスカープロモーションを昨年退社して絶賛フリーランス中。

出演映画に、大根仁監督「恋の渦」ヤンイクチュン監督「しば田とながお」内田英治監督「身体を売ったらサヨウナラ」園子温監督「リアル鬼ごっこ」など。
著書には「ショートショートの宝箱」IとII。どちらも著作短編小説収録(光文社)。さらに、旅中に現地で撮ってもらった写真と経験を綴った旅本「HIT AND RUN」を自費出版して手売り中。
世界旅とダイビングと乗馬が趣味。最近は千葉の館山と沖縄にいることが多い海と夏女。赤提灯系大衆酒場をこよなく愛する。

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