島間旅行19日から適用へ 沖縄県の県内旅行喚起策
- 2021/11/12
- 経済
沖縄県の玉城デニー知事は11日、県庁で会見し、県内旅行需要を喚起する「おきなわ彩発見キャンペーン」第4弾の島をまたぐ旅行への補助開始時期について、当初の26日から19日に前倒しする方針を示した。新規感染者数や病床占有率など独自の基準を設定し、16日に最終的な判断をする。
県は当初、彩発見キャンペーンを同一島内旅行は15日から利用開始とする一方で、島をまたぐ旅行については、26日からの利用としてきた。県の担当者によると、日程について、離島を含めた各市町村との事前調整は行わなかったという。
会見で、玉城知事は島をまたぐ旅行の実施時期を1日でも早くすることという県議会での付帯決議や、県離島振興協議会からの開始時期に関する要請などを踏まえ、「島をまたぐ旅行の開始時期について、前倒しできないか検討した」と説明した。
その上で、宮古・八重山の先島地区への県内旅行で同キャンペーンを適用する評価基準について、直近1週間の新規感染者数(人口10万人当たり)は25人以下(沖縄本島は15人以下)、病床占有率は45%以下(沖縄本島も同率)などの基準を設けるとした。
開始時期が異なることで離島の事業者が不利益を被る可能性について、玉城知事は「経済を順調に循環させていくための一番の要件は、医療提供体制が万全であるということ。地域の状況をしっかりと鑑みながら、対応していきたい」と語った。
市町村との事前調整行わず
玉城知事は、市町村への事前調整がなかったことについては「しっかり反省しないといけない。今後は、市町村や関係機関ともしっかりと調整しながら進めていきたい」と陳謝した。ただ、会見では今回も市町村との調整は行わなかったことが明らかになった。
9日の県議会臨時会では、沖縄・自民党会派で宮古島市区選出の下地康教氏や石垣市区選出の大浜一郎氏らが、島をまたぐ旅行の開始時期が異なることについて批判したほか、同日、県離島振興協議会も、15日から開始するよう求める要請書を県や県議会に提出していた。
(記事・写真 宮古毎日新聞)