時短要請、11月から撤廃 沖縄県
- 2021/10/22
- 新型コロナ・医療
沖縄県の玉城デニー知事は21日、県庁で会見し、飲食店などに対して行っている営業時間や酒類提供時間の短縮要請について、11月以降は撤廃すると発表した。今月末までに時短要請を前倒しで解除するかについては、宮古島市議選(24日投開票)、衆院選(31日投開票)に伴い、新型コロナウイルスの感染が拡大する懸念もあるなどとして見送った。
新型コロナの新規感染者数は、沖縄県内で8月25日には過去最多の809人を記録。ただ、その後は減少に転じ、10月中旬からは1日平均で20人程度まで減っている。新型コロナ対応の病床占有率も15.0%で、医療提供体制にも余裕が出てきていると言える。
県は医療関係者による専門家会議を19日夜、経済関係対策団体会議を20日に相次いで開き、時短要請の前倒し解除などについて、その是非を議論した。専門家会議では、反対意見がやや上回ったが、経済関係対策団体会議では早期解除を望む声が挙がり、県の判断が注目されていた。
結果的に、前倒し解除は見送るものの、11月以降は規制を撤廃するという対応での決着となった。経済関係対策団体会議の後に県が幹部会議を開催し、方向性を決めて経済界の理解も得たという。
玉城知事は21日の会見で、県内の感染状況に関して「来週に県の対処方針を決定するが、県民の皆さんが感染対策を取っていただければ、それほど悪化しないだろうと考えている」などと説明した。警戒レベルも、最も高い「感染まん延期」から、2番目に高い「感染流行期」に引き下げたという。
県は、GoToイート食事券の店舗内利用について、感染症対策の認証店に限って11月8日から再開する方向で調整しているという。また、県民の県内旅行を促進する「沖縄彩発見キャンペーン」第4弾についても、段階的な実施へ検討を進めていく。彩発見バスツアー促進事業、沖縄観光体験支援事業は11月から始める。
一方で、県は会食に伴う感染が急拡大することを防ぐため、「4人以下、2時間以内」の呼び掛けは11月以降も続ける方針。11月以降に感染が拡大した場合、どのような状況で再び経済活動に制限を加えるかについては、28日に開催する県の対策本部会議で議論して、何らかの基準を発表する予定とした。
(記事・写真 宮古毎日新聞)