知事の公約達成率は? 県議会代表質問振り返り
- 2021/9/23
- 政治
沖縄金融公庫「存続は県の総意」
自民党会派の新垣淑豊県議は、22年度以降も国が特別措置を講じることを確約した沖縄振興について、民主党政権だった10年前の計画見直しの際の、当時の仲井真弘多知事の県政下の要請活動に触れながら質疑。当時と比べて玉城県政が政府や自民党のキーマンに直接会えていない点を挙げ、働きかけの弱さを指摘した。
これに対し、10年前に県企画部長として振興計画見直しに深く携わった謝花喜一郎副知事が、当時の経験を振り返り答弁に立った。謝花副知事は「今回はコロナ禍もある中で、対面の必要がある場合は要所で(直接の要請を)行ってきた。できる限り効率的にやったということに関しては同じだと感じている」と説明した。
22年度以降の沖縄振興策をめぐっては、沖縄振興開発金融公庫の存続も焦点の一つだが、政府方針は明確になっていない。玉城知事は、コロナ禍でも公庫がセーフティーネットとしての役割を発揮しており「存在意義は明確だ」と強調。その存続は「沖縄県の総意だと考えている」と述べ、経済団体などと連携して政府に強く働きかけるとした。
知事公約、達成率は1.7%
18年10月に就任した玉城知事は、基地問題以外にも首里城火災や豚熱、コロナ対応などさまざまな課題に直面しながらまもなく3年を迎える。県政与党会派「てぃーだ平和ネット」の山内末子県議は、任期まで1年となった玉城知事の公約達成率をただした。
玉城知事は、公約として掲げてきた291の政策のうち「達成」が5、「推進中」が280、取り組みに向けた検討段階となる「着手」が6政策だと説明した。達成率は1.7%となる。達成した5政策は那覇空港第二滑走路の整備や奄美・沖縄の世界自然遺産登録、カジノ誘致反対、琉球歴史文化の日の制定、就学前教育の充実——だという。ただし、このうち那覇空港第二滑走路の整備は仲井眞県政の時代に予算を確保したものである。