在沖縄ネパール人と自動車整備業界 目指すWin-Winな関係

 

 沖縄県内に住むネパール人留学生や在職者向けに、在留資格「特定技能」の自動車整備分野で資格取得を目指してもらおうと、行政書士やネパール人経営者らが一丸となって講座を立ち上げ、共に合格を目指している。在沖ネパール人は観光や国際ビジネス関係の専門学校を卒業している場合が多いため、ビザの関係上、ホテルやレンタカー会社など働ける職種が限られており、コロナ禍で職を失っても日本人のように他の職種で仕事を探し直すことができない。
 6月7日から8月14日の毎週土曜、那覇市牧志のネパール料理店「エベレストカレー」の一室を教室にして講座を開いている。受講者らは早ければ14日にも合否が判明し、現場での活躍に向けて業界関係者からも期待の声が挙がる。

限定される職種で難しいコロナ禍回避

 「日本人は仕事を選べますが、彼らは選べません」と話すのは、Japan & Asia Biz Support 行政書士事務所(沖縄県宜野湾市)の比屋根拓代表だ。多くのネパール人が観光関係の就労ビザで働いていることから「コロナの影響で観光関係の仕事が減って、彼らは袋小路にはまっています」と実情を説明する。

 「母国では社会学を修めていたり数学教師をしていたりで割と高キャリアの人も多いのですが、日本で働くためのビザを取るために観光や国際ビジネスの専門学校に進んでいるというのが正直な流れです」。行政書士として業務に携わる中で、外国人の就職分野が極端に限定されている現状を、ずっとそばで見続けてきた。

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