キングスが群馬に1勝1敗 今季初の連敗も「西首位」ビッグマン不足も植松が奮闘
- 2023/12/25
- エンタメ・スポーツ
プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスは23、24の両日、群馬県のオープンハウスアリーナ太田で東地区の群馬クレインサンダーズと第14節を実施。第1戦を71ー80で敗れ、今シーズン初の連敗となったものの、第2戦は81ー72で勝利した。
通算成績は18勝6敗。アレン・ダーラム、渡邉飛勇、カール・タマヨというビッグマン3人が負傷や体調不良で欠場が続く中、2位の名古屋ダイヤモンドドルフィンズに2ゲーム差を付けて西地区首位を堅持している。
第2戦で群馬に“リベンジ”
群馬との第1戦は序盤から一進一退の攻防が続くも、第4Qで相手の攻撃を止めきれずリードを広げられる。残り2分を切った段階で今村佳太がスリーポイントシュート(3P)を決めて4点差まで詰め寄るが、キングスは要所でのシュートが決まらず、競り負けた。この試合では、昨シーズンまでキングスでプレーしたコー・フリッピンに19得点、7リバウンドの活躍を許した。
チームトップの22得点を挙げた今村は「試合序盤からオフェンスでは良いシュートが打てていましたが、なかなか決めきることができず、リズムを作ることができなかったです。長いレギュラーシーズンの中で、厳しい時期もあると思いますが、自分たちが次に向けて1試合1試合準備をしていけるかが大事になってくると思うので、今日の試合を次に繋げていかないといけないと思っています」とコメントした。
リベンジを誓って挑んだ第2戦はスタートから激しいディフェンスを仕掛け、主導権を握った。互いに得点が停滞する時間帯もあったが、試合を通して31本を獲得したフリースローを26本決め切り(成功率83.9%)、逃げ切った。
個人スタッツではヴィック・ローが19得点、10リバウンド、4アシスト、ジャック・クーリーが11得点、10リバウンドといずれもダブルダブル(二つの項目で二桁以上)を記録。今村や岸本隆一が安定した活躍を見せたほか、キャプテンの田代直希も11分44秒の出場で7得点、2リバウンド、2アシストと存在感を発揮した。
岸本「決めるべき場面でシュートが入った」
第2戦後、桶谷大HCは第1戦の最終盤でクーリーがファウルアウト(退場)したことを念頭に「ディフェンスのところで細かい修正ができました。ファウルトラブルだけは起こさせたくない中で、ジャックも前後半2回ずつで耐えてくれました。群馬は個性の強い選手が揃っていて、能力が高くプレーが派手。そこに乗せられると自分たちのペースがなくなると思ったので、自分たちのペースでバスケができました」と評価した。
岸本は「ファウルが多いゲームになりましたが、我慢して最後まで戦い、それぞれが決めるべき場面でシュートが入りました。それが勝利に繋がったと思います。素晴らしいアリーナで強度の高い試合ができました」と振り返った。
桶谷HC「努力し続けて」植松にエール
ビッグマン不足が続く中、直近の3試合で存在感が際立っているのが植松義也だ。
身長190cmのスモールフォワード、パワーフォワード。選手層が厚いキングスではなかなか出場機会を得られていなかったが、20日の長崎ヴェルカ戦でキャリア初先発を務めると、10得点、8リバウンドを記録した。
長崎戦後には「チームが厳しい状況だったので、試合に出場するチャンスが来ると思い準備をしていました。シーズンが始まってから積み上げてきたものがやっとコート上で発揮できたと思いますが、最後に勝利に繋げられるプレーができなかったことが悔しいです。次はチームの勝利に貢献できるよう、明日からまた準備していきたいと思います」とコメントした。
群馬との連戦でも出場機会を獲得。第1戦こそ、その選手が出場している時間帯の得失点差を示す「+/-」(プラスマイナス)は「-10」だったが、第2戦は18分11秒の出場で3得点、2リバウンドを記録したほか、ディフェンスやリバウンドへの飛び込みで終始体を張り、「+3」という活躍を見せた。
群馬との第2戦後、桶谷HCは「今日はビッグプレーも出ましたし、いい繋ぎをしてくれています。細かいことをしっかりやっていけば、もっと出場機会が増えていくと思う。まだまだ成長段階。今後ビッグマンのローテーションが戻った後もプレータイムを獲得するのは難しいと思うけど、努力し続けてほしいです」とエールを送った。