J3のFC琉球が倉貫監督解任 直近3連敗、20チーム中17位と低迷

 
今シーズン、開幕から監督としてFC琉球の指揮を執った倉貫一毅氏

 サッカーJ3のFC琉球は16日、15日付けで倉貫一毅監督との契約を解除したことを発表した。チームは「1年でのJ2復帰」を掲げているが、現在3連敗中で3勝6敗1分の勝ち点10。順位は20チーム中17位と低迷している。後任が決定するまでの間、那覇市出身の喜名哲裕スポーツダイレクター補佐が監督として暫定的に指揮を執る。

「結果出せず深くお詫び」

 倉貫監督は滋賀県出身の44歳。ジュビロ磐田や京都サンガF.Cなどで現役時代を送り、2015年から徳島ヴォルティスでコーチの道に入った。2022年にFC琉球のヘッドコーチに就き、今シーズンから監督を務めていた。

 契約解除を受けた、倉貫監督のコメント全文は以下。

 「J3優勝、J2昇格という目標を掲げてシーズンをスタートした中で、結果を出す事が出来なかったことを深くお詫び申し上げます。ただ結果が出ない中でも、選手、コーチングスタッフ、クラブ関係者が全力を尽くしてくれた事、そしてどんな時も熱い声援を送ってくださったファン、サポーターの皆様、そしてスポンサーの皆様には本当に感謝しています。私はここでチームを離れますが、FC 琉球は永遠に続いていきます。これからのFC琉球の活躍、発展を心より願っています。短い間でしたが、本当にありがとうございました」

3年連続で監督「解任」迷走続く

後任が決定するまで、暫定的に指揮を執る那覇市出身の喜名哲裕スポーツダイレクター補佐

 2019年に初めてJ2に昇格したFC琉球は樋口靖洋監督体制下の2021年、シーズン前半から暫定首位に立つなど好調を続けたが、徐々に失速してシーズン途中に樋口監督を解任。当時ヘッドコーチだった喜名氏が後任に就き、最終的にこのシーズンは過去最高成績となる9位に躍進した。

 しかし、翌22年は開幕から低迷を続けてまたもシーズン途中で喜名監督を解任。スペイン出身のナチョ・フェルナンデス氏がバトンを継いだが、22チーム中21位でJ3に降格した。今回の倉貫監督との契約解除で、3シーズン続けてシーズン途中での監督解任となり、迷走状態が続いている。

 球団の倉林啓士郎社長は「クラブ創設20周年の節目となる今シーズンはJ3優勝、1年でのJ2復帰を目指してシーズンをスタート致しましたが、開幕から10試合が終了した現在は当初思い描いていたものとは大きく違う結果、内容となってしまっている事をファン・サポーターの皆様に大変申し訳なく思っております」とコメントした。

 その上で「監督自身もまだ目指すべきサッカーの志半ばだったと思いますが、昇格を目指すクラブとしてはこれ以上猶予ができないという判断をいたしました。倉貫監督のこれまでのクラブへの貢献に改めて感謝をいたします。そして倉貫監督のこれまでの尽力に報いる為にも、ここから改めてチームで勝利を積み重ね、目標に向かい邁進していきます」とした。


長嶺 真輝

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ながみね・まき。沖縄拠点のスポーツライター、フリーランス記者。
2022年3月まで沖縄地元紙で10年間、新聞記者を経験。
Bリーグ琉球ゴールデンキングスや東京五輪を担当。金融や農林水産、市町村の地域話題も取材。

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