キングス、CS準決勝進出に一番乗り!手負いの名古屋Dにホームで2連勝

 
主力としてチームを引っ張り、試合後に健闘を讃え合うキングスの今村佳太(左)と名古屋Dの須田侑太郎=13日、沖縄アリーナ©Basketball News 2for1

 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区1位)は13日、沖縄アリーナでチャンピオンシップ(CS)のクオーターファイナル第2戦を行い、名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(名古屋D、西地区3位)に92ー81で勝利した。負傷者が多く地力を発揮できない名古屋Dに対し、終始リードを保った。この日は8,316人が会場に詰め掛けた。

 2連勝となり、クオーターファイナル突破が決定。キングスは5月20日~23日、沖縄アリーナで川崎ブレイブサンダース(中地区1位)と横浜ビー・コルセアーズ(横浜BC、同2位)の勝者と2戦先勝方式でセミファイナルを戦う。

第1Qで相手の3Pゼロに 堅守で流れつかむ

攻守の切り替えで、素早く相手ゴールに走る渡邉飛勇©Basketball News 2for1

 前日の第1戦で名古屋Dは日本代表候補の張本天傑が離脱。さらにビックマンの一人であるスコット・エサトンもベンチには入ったが、同じく第1戦で怪我をしてこの試合は出られなかった。

 手負いの相手に対し、キングスは試合開始から激しいディフェンスを仕掛けて名古屋Dが得意とするスリーポイント(3P)を封じる。逆に第1Qで3Pを7分の6と高確率で沈め、このクオーターで早速30ー16と大差を付けた。

 その後も点差が離れたことでプレーの強度が落ちる場面は度々あれど、チームトップの30得点を挙げたアレン・ダーラムを中心に着実に得点を重ねて勝ち切った。

 第1戦で名古屋Dにハイペースなバスケを展開されたが、この日は見事に修正した。桶谷大HCは「3Pを簡単に打たせないことを徹底したことから、チームとして流れがつくれ、総じていいゲームができたと思います」と高く評価。その上で「名古屋Dは怪我人も抱えるなかで、最後までファイトするチームで、その素晴らしいチームに対して2連勝できたことをうれしく思います」と述べ、相手への敬意を示した。

岸本「何が起きるか分からないという心構え」

チームトップの30得点を挙げたアレン・ダーラム

 次は2年連続でのファイナル進出が懸かるセミファイナル。高さが武器の川崎と、スピードが持ち味の横浜BCでそれぞれチームの特徴が異なっており、桶谷HCは相手が決まり次第、対策を練っていくと語った。

 岸本隆一は「チャンピオンシップの結果はレギュラーシーズンの勝率とは関係ないので、何が起きるか分からないという心構えを持ってセミファイナルに臨みたいと思います。1番の武器はホームコートアドバンテージだと思うので、試合を通してバスケットボール以上の力を生み出せるように戦っていきたいです」と気を引き締めた。

 昨シーズンのセミファイナル、今年3月の天皇杯決勝と、いずれも頂点にあと一歩届かなかった悔しさを念頭に、ダーラムは「レギュラーシーズンで積み重ねたことをチャンピオンシップの結果につなげられるよう、チームとして引き続き集中して準備をしていきたいと思います」と語り、ホームのファンに向けて「セミファイナルでも熱い声援を送っていただけたらうれしいです」と呼び掛けた。

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長嶺 真輝

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ながみね・まき。沖縄拠点のスポーツライター、フリーランス記者。
2022年3月まで沖縄地元紙で10年間、新聞記者を経験。
Bリーグ琉球ゴールデンキングスや東京五輪を担当。金融や農林水産、市町村の地域話題も取材。

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