ウェルネス沖縄が初優勝!宮古に7ー3で快勝 高校野球春季大会
- 2023/4/9
- エンタメ・スポーツ
高校野球の第70回沖縄県春季大会は8日、沖縄セルラースタジアム那覇で決勝を行い、ウェルネス沖縄が7ー3で宮古を下して頂点に立った。二回までは無得点だったが、三回に一挙5点を奪取。守りではエース上原律己と安里幸大が継投し、反撃を3点に食い止めた。
夏の全国選手権沖縄大会、県秋季大会を含め、3つの主要な県大会でウェルネスが優勝したのは初めて。ウェルネスと第95回選抜大会に出場した沖縄尚学は第152回九州大会(3月22~27日、熊本県)に出場する。
また、ウェルネスと沖尚は9日午後1時から、同スタジアムでチャレンジマッチを行う。勝者は夏の全国選手権沖縄大会の第1シードを獲得する。
三回、相手のミス逃さず畳み掛ける
スコアレスで迎えた三回表、2アウトからだった。
ウェルネスは3番・新垣塁雅、4番・當銘愛渉の連打で2死一、二塁の好機をつくる。続く5番・大濵安綺が引っ張った強い打球を宮古の三塁手の下地将誠が打球処理に手間取り、その間に1人が生還。次の打者が四球で出塁すると、7番・上原の打球がまたも三塁線でのエラーを誘い、2人がホームインした。
相手のミスを見逃さず、8番・知念陽之介の適時打でさらに2点を追加し、この回で大量5点を奪った。四回にも2連続四球で出た走者を3番・新垣の適時打などで2人とも返し、リードを7点に広げた。
七回に上原が崩れ、失策を挟んで5連打を浴びて3失点。それでも八回からマウンドを継いだ安里が被安打無しの失点ゼロで残り2回を抑え、逃げ切った。
“打倒沖尚”を掲げ気合十分
優勝はしたものの、コントロールに課題を残した上原。勝った瞬間の気持ちを問われると、「正直、うれしくなかったです。自分のピッチングの内容が悪かったので。チームに迷惑をかけた。満足できなかったです」と不満げな表情を見せ、率直な思いを語った。
ただ、冬に腹筋やウエイトトレーニングなど全身の筋力強化に注力したことで、秋の時点で138kmだったストレートの最速は142kmまで伸び、相乗効果で武器である切れのあるスライダーも効果的に決まっていた。「ファーストストライクを取れなかった」と課題を挙げたが、球威については「力はあった」と評価もしていた。
昨秋の九州大会では勝てば春のセンバツ甲子園出場に大きく近付く2回戦で、先発で5回3分の1を投げて6失点。七回コールドで敗れ、悔しい思いをした。それを念頭に「あと一歩で負けた。夏は甲子園に出ます」と断言した。
ただ、夏の甲子園出場に向けて避けては通れない壁がある。秋季大会決勝で3ー10で大敗した沖縄尚学だ。昨秋の九州大会を制して春のセンバツで16強入りし、自力、経験共に県内では頭一つ抜けた存在だ。本番は夏の全国選手権沖縄大会だが、その前哨戦が9日のチャレンジマッチとなる。
“打倒沖尚”に向け、大会を通して安定したピッチングを見せた安里は「(チャレンジマッチは)チャレンジャーとして思い切りぶつかっていきたいです」と意気込む。主将の宜野座凜も「沖縄尚学を倒さないと夏は勝てないと思ってるので、まだまだ満足せずに成長していきたいです」とチーム力のさらなる向上を誓った。