名護市長選公開討論会 経済や基地問題などで論戦 JC主催
- 2022/1/17
- 政治
1月16日に告示され、23日投開票の沖縄県名護市長選を前に、一般社団法人名護青年会議所は告示前の15日、立候補予定者(当時)である名護市議会議員の岸本洋平氏と名護市長の渡具知武豊氏を迎えて公開討論会を実施した。市長選の主な争点とされる経済問題や基地問題について論戦を展開した。討論会の様子の一部を紹介する。
岸本氏「いかなる問題からも逃げない」 渡具知氏「次第に豊かになる名護市実感を」
討論会の様子は名護青年会議所のYouTubeチャンネルとFMやんばるで生配信・放送された。YouTubeのアーカイブ動画は以下。
―今回の選挙で最も訴えたいこと
岸本氏「今社会は深刻なコロナの混乱状態で、事業者や家庭は厳しい現状に直面しています。国や県の制度では行き届かない、市独自の主体的な支援策を実施することが求められます。そう、主体的に動く市政が必要なんです。市民の暮らしと経済を守るために言うべきことを言える政治を実現します。特に辺野古の新基地問題について、何も言わないことは市民の暮らしを危険にさらし、豊かな自然を失ってしまうことにつながってしまいます。いかなる問題からも逃げずに取り組む市政を実現してまいります」
渡具知氏「コロナの感染拡大防止策に今後も務めていき、ワクチン接種を前倒しで行っていきたいと考えています。1期目に掲げた公約の約8割が実現および着手中です。市民の皆様には次第に豊かになっていく名護市を実感していただきたいという強い思いがあります。今回40以上の公約を掲げています。例えば市内バスの充実や北部地域での高度医療体制整備などです。女性の就業や創業支援、妊娠・出産、子育てのサポートの他、若者が集う街としてスポーツパークの整備をしていきたいです。1期目と同様、確実に実現します」
―経済政策について
岸本氏「街づくりは市民・地元の企業が主役でなければなりません。適正価格での発注で経営安定と所得向上を図りたいです。市街地活性は、地元で生まれ育った政治家の使命です。すぐにできることとして、空き店舗活用での若者チャレンジショップ、市民ギャラリー、共有のITブースを作ります。市内全域に高速インターネット通信回線を整備します。農業振興については6次産業化も推進し、エコエネルギーやICTの導入で、新しい農業、稼げる農業の形を作っていきたいです」
渡具知氏「2期目については中心街に賑わいを取り戻すことを進めていきたいと考えています。沖縄北部テーマパークが開園する際には、地元の企業や農家への利益還元や、雇用創出につなげたいです。名護漁港周辺に、鉄軌道やバス、タクシーなどが集結した総合交通ターミナルを作ることで、本島中南部も通勤圏内に取り込みたいです。中心市街地の再開発も行うことで、市中心部に多くの人がとどまってもらえればと考えています。久志、羽地、屋部、屋我地の各地域の特色を生かして均衡ある発展を目指していきます」