脳卒中当事者で支え合う会、沖縄初開催 主催する理学療法士の想い

 

ピアカウンセリングの手法で当事者が後遺症など悩みを共有

 脳卒中当事者会「未来へつなぐ会」は、脳卒中の患者同士が対等な立場で話を聴き合い、自分の意思で変化し成長し合える場。脳卒中当事者以外に脳卒中専門ピアカウンセラーとファシリテータが参加して進行していくが、脳卒中を体験した人同士が対等な立場で話を聴き合う「ピアカウンセリング」の手法を取り入れ、ファシリテートは医療従事者が務めるというのが特徴だ。

 現在、脳卒中当事者会「未来へつなぐ会」に携わっているピアカウンセラーは4名。それぞれがピアカウンセリングの専門知識と資格を有し、かつ脳卒中当事者でもある。

 5月上旬に沖縄で初めて開いた脳卒中当事者会では、島袋さんの呼びかけで、浦添市や豊見城市、北海道、埼玉、東京から40~70代の男女5人がリモートで参加した。参加者は、脳卒中の後遺症などで抱えている悩みやそれぞれ普段の生活で感じていることなど思いを共有。豊見城市から参加した男性は「出会える場が沖縄にあるかずっと探していた。今日出会えたことがうれしい」と喜びを声にした。

「未来につなぐ会」を主催した島袋みちるさん(本人提供)

 「こういう場をずっと探してました」。島袋さんの元には、メディアに取り上げられたニュースを見た脳卒中当事者からたくさんのメールが届いた。島袋さんは「当事者が集う場を必要としている方はたくさんいる。必要としている方に届いたという実感が湧いて鳥肌が立ちました」と手応えを実感した。

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