政治を志す若い世代が考えていること(2) 那覇市議選・20代候補予定者インタビュー
- 2021/6/22
- 政治
若い世代の政治への関心
―若い世代が政治に関心を持つためにはどうすればいいと思いますか?
瀬名波さん:若い世代が政治に関心がないわけではないと思います。ただ、政治参加しにくい要因が2つあると思っています。まず、若い世代の周りに、直接意見を行ける政治家などがいなく、誰にどのようにして意見を伝えればいいのか分からない、ということです。身近な議員として議会にアクセスする役目を果たしていきたいです。関わる人に対して「友だちの友だち」という感覚で、直接会いに行ったりグループラインを作ってもらったりして話を聞きたいです。自由に僕のことをいろんな人に紹介してほしいです。
2つ目に、単純に忙しくて政治のことを考える余裕がない、という問題もあると思います。不景気でたくさん働かなくてはならず、1日30分間の余裕もない状態だと、なかなか行動するところまでは結び付かないのではと思います。政治は生活に関わっている、という実感を持ちづらくなっているのかもしれないです。
當銘さん:必ずしもみんながみんな政治に無関心ということではないと思いますが、同世代同士では政治の話をなかなかできないのも事実です。私も本当はたくさん政治のことを友人や知人に話したいのですが「この話したらちょっと引いてしまうかもしれない」と思う自分が心のどこかにずっといます。特に沖縄の場合は米軍基地の問題もあって、その賛否によってある意味で県民が“分断”されている面はやはり現状としてあると思うんです。
だから、少しでも政治を身近なものにしていくために、まず政治家が何をしているのかを知ってもらうことも大事なのだと思います。普段の活動や議会での動きなども、今SNSでも積極的に発信できる。堅い話だけだとなかなか関心が集まらないので、1人の人間、いち市民としての少しプライベートな部分も含めて発信することで親近感を持ってもらうこともできると思いますね。
普久原さん:自分の生活に実は政治が深く関わっているし、自分も政治を作り上げている者の1人なんだということを考えるきっかけを作っていくことが大事なんだと思います。その意味では、自分が今回選挙に出るということ事態も、同世代への大きな発信になるのではないかと考えています。
今はコロナ禍というのもあり、そこまで政治に無関心ではいられない状況にもなってきています。このタイミングで、より政治をオープンにしていくことが重要ではないでしょうか。例えば、議会や委員会での質問や疑問について、SNSでハッシュタグを使って募集してみるなど、生活に欠かせなくなっているツールを使って新しいことを試してみてもいい。若者が政治に向くのを待つのではなく、政治の側から若者に近づかなければ現状は変わらないと思います。こうしたちょっとした言動で政治につながる些細なきっかけを発信し、それを積み重ねていくことで関心を広げていけると考えています。
外間さん:前提として、若い人たちが政治的なことを考えていないわけではないということをお伝えしたいです。社会課題に取り組んでいる方もたくさんいますし、SNSで意見を発信している人もたくさんいます。若い人たちの声を聞ける同世代の政治家として、身近な存在に感じてほしいと思っています。
政治家自身が若い人たちに対しての情報発信に尽力しているのか、という点も重要です。行政サービスや支援策が、本当に届けるべき人に届いているのか、という効果測定ができていないと思います。
政治参加の仕組みとして『投票に行く』ということにメリットや意義を感じられない方も多いのかなと思います。今までの政治の在り方がこれらの現状を生んできたという面があるので、これからの政治の在り方を新人として担っていきたいです。「誰が当選しても変わらない」という声をなくしていきたいと思っています。