今こそ喜納昌吉② 39年ぶりの新曲は、なぜ突然演歌だったのか
- 2021/6/14
- エンタメ・スポーツ
2004年に参議院議員に当選し1期務め、民主党沖縄県連の代表も務めた。2014年の沖縄県知事選に普天間飛行場の辺野古移設反対を掲げて出馬表明したが、移設を容認する民主党本部の方針に背いたことから除籍処分に。知事選では翁長雄志、仲井眞弘多、下地幹郎の各氏に次いで最下位に終わってしまった。後ろ盾のない状況で、下馬評からも厳しい状況は喜納本人も分かっていた。なぜ出馬したのか。
「厳しいとかそんなのは関係ない。許せないんだのに、民主党本部が。倫理委員会にかけるよりも先に僕を除籍にしたんだから」
その知事選前の出発式では、久高島から馬天港までサバニ(手漕ぎ舟)を漕いで話題になった。琉球の国づくりが始まった神話がある聖地・久高島から出発した理由を「沖縄の全歴史を一緒に参加させるということが僕のアイデアだったからね」とひも解いてみせた。
知事選に落選はしたものの、自身の参議院議員時代の功績をこう振り返る。
「考えてみてくださいよ。僕が民主党にいるときに政権を取ったじゃないですか。小沢と菅と鳩山をまとめたのは僕なんだから。僕が裏で暗躍していたことは誰も知らないじゃない。そういうことを誰も取材してくれない。僕は県連代表だったのにだよ」
「僕を踏んで超えろ」
2019年9月18日。喜納は南北朝鮮の“国境”、板門店にいた。朝鮮半島で愛される民謡「アリラン」を歌った。許可を韓国政府、米国防総省、米軍、国連から得て、最後に許可を得られたのが、北朝鮮当局、すなわち金正恩だったという。