FC琉球が連敗脱出、終盤追い付きドロー 岡山に3ー3 サッカーJ2

 
右サイドからクロスを上げる中野克哉(左)=9日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム

 サッカーJ2のFC琉球が連敗を脱出した。9日にホームグラウンドである沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムでファジアーノ岡山と今季第9戦を行い、3ー3で引き分けて連敗を4で止めた。1勝6敗2分けの勝ち点5で、順位は22チーム中21位。

 前半23分に上里一将が直接フリーキックをゴール右隅に突き刺して先制すると、5分後に清武功暉のアシストを受けた中野克哉が左足で合わせて早速追加点を挙げる。しかし、前半終了間際にパスで崩されて得点され、2ー1で折り返した。

 後半は自陣でのプレーを強いられる時間が続き、13分に追い付かれる。さらに26分にコーナーキックを頭で合わされ、勝ち越しを許した。諦めない琉球はここから攻勢に転じる。アディショナルタイムに入る直前の45分に池田廉が田中恵太からのクロスをヘディングで押し込み、土壇場で引き分けに持ち込んだ。

攻撃で連係向上

 前回のホーム戦だった前々節の東京ヴェルディ戦と全く同じ展開。この時も前半で2点を先制しながら、前半終了間際に失点し、後半に逆転を許した。結果は2ー5の大敗だった。

 しかし、この日は違った。「逆転された後もピッチ上で諦めている空気は無かったし、途中出場の選手がしっかり躍動してくれた」(喜名哲裕監督)と、後半30分に交代でピッチに入った池田が意地のゴールで勝ち点1を手繰り寄せた。

ゴール前で競り合う清武功暉(左)

 前半はスムーズなボール回しが見られ、試合を重ねるごとに連係が向上している。フル出場した清武はシーズン9位と躍進した昨季を念頭に「攻撃では去年のような良さが出ているし、これだけ点も取れてるので不満はない」と及第点を付けた。

依然として守備課題 セットプレー失点多く

 ただ4試合続けて3失点以上となっており、守備に課題があることは一目瞭然だ。

 清武は「前半はいいペースで進んでいたけど、終盤にやられて、ネガティブな気持ちが出てしまった。2ー0で勝っていても慌ててしまう」と精神面の弱さを指摘する。2失点目は自身のマークの甘さが原因だったとして「セットプレーやこぼれ球からやられたりして、本当にもったいない試合。悔しさしかない」と固い表情を見せた。

後半26分、左コーナーキックから3点目を奪われ、ぼう然とするFC琉球の選手たち

 2点目を挙げた中野も「先制しても追い付かれる、逆転されてしまうのが現状。改善しないといけない」と危機感は強い。「サッカーの肝である球際や切り替え、走るという部分をもっと突き詰めないといけない」と原点を見詰める。

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