FC琉球、21位大宮と痛み分け ホームで1-1 残留ラインと勝ち点4差

 
先制点を決め、味方やサポーターから称賛を受ける金井貢史(右から2人目)=7月17日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(長嶺真輝撮影)

 順位浮上のきっかけにしたい下位の直接対決は、惜しくも勝ち点1の獲得にとどまった。

 サッカーJ2最下位(22位)のFC琉球は17日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで21位の大宮アルディージャと今季第27戦を行い、1-1で引き分けた。通算成績は4勝15敗8分の勝ち点20で、最下位のまま。今節の結果を受け、大宮はJ2の最低残留ラインの20位に順位を上げ、琉球は勝ち点4差で追い掛けている。

カウンター一線 金井のボレーで先制

 試合は序盤こそ琉球が攻め込むが、前半中盤に差し掛かる時間帯から防戦一方に。それでも相手の攻撃をしのぎ続け、スコアレスのまま折り返した。

クロスボールに右足で合わせる金井

 先制したのは琉球。後半5分、自陣でボールを奪い、一斉に連動してカウンターへ。左サイドを抜け出した大本祐槻がボールを受け、左足で鋭いクロスを上げた。ファーサイドに走り込んだ金井貢史がスライディングしながら右足で直接合わせ、ゴールの左隅へ流し込んだ。

 フェルナンデス監督体制になってからはなかなか出場機会がなく、ベンチで戦術理解を深めていたという金井。離脱選手が多い中、本職はディフェンダーながらワントップでの起用で結果を出し、「これまでの試合で、ベンチで監督の会話を聞いていたから頭の中は整理できていた」と語った。ゴールシーンについては「もっちゃん(大本)がいいボールをくれた。こういう時に練習の成果が出る」と淡々と振り返った。

追加点奪えず 苦手のセットプレーで失点

クロスを上げる田中恵太

 琉球はここから一気に流れを掌握し、猛攻を仕掛ける。しかし追加点を奪えずにいると、再び形勢が逆転。押し込まれ、フリーキックの好機をつくられる。直接ゴールを狙ったシュートはクロスバーに弾かれたものの、こぼれ球を流し込まれ、同点に追い付かれた。

 その後、琉球は交代を使いながら運動量を維持し、積極的にロングボールやクロスを上げて度々ゴールに迫ったが、最後まで勝ち越し点は奪えず。順位浮上に向け、両チームにとって大事な一戦は痛み分けとなった。

 試合後、大本は白星を奪えなかったもどかしさを表情に出しながらも「勝ち点1は取れた。前向きにいくしかない」と自らを納得させるように語った。一方、今季はセットプレーからの失点が弱点となっているため「厳しく原因を追究しないといけない」と危機感を示した。

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