農場長はお笑い芸人 生ゴミから生態エコシステムを完結 今帰仁クガニファーム

 

ファームからヴィレッジへ、観光農園構想

 生い茂る草木をコツコツと開拓していったクガニファーム。もう間もなく、最初のクレソンの出荷が始まる。上間代表は、最終的にはここを体験型の複合施設していきたいという。

「今後はこの12,000坪の敷地を観光農園にしていきます。すぐやりますよ、すぐ。2年でやります!その頃には芝生が広がり、今日みんなで植えたイッぺー(コガネノウゼン)がシンボルになって…全てをゼロエミッションで回す予定です。生ゴミがエサとなって、鶏や水産生物が育つ。その生き物のフンがまた土壌の肥料となり農作物が育つ」

 次から次へと、上間代表は目尻を下げながら事業構想を話す。

 「オートキャンプ場も作ります。そこでは薪も近くの木材から手作りです。太陽の下で施設で育てた野菜やスッポン、卵を食べてもらって楽しみながら食育ができます。農作業で子どもだけでなく大人にも土に触れる体験を提供したい。動物と遊べる場所も作りたいですね。『森のレストラン』という建物も建設します。収集した廃ガラスや木材を建材にして、リサイクルで作り上げていきます」

 4月某日、一般参加が可能な植物の植え付け体験が行われた。

SDGsパートナー企業や地域の子ども達も植え付け作業に参加した

 憩いの場にイッぺーを植え、100本の苗は活動に賛同するゆたか農産より寄贈された。那覇市から参加した黒島ゆりえさんは「苗植えを通して、みんなでおしゃべりしながら土に触れることで、癒しのひと時を過ごせました。イッペーの苗とクガ二ファームの経過が気になるので、定期的に足を運びたいですね。未来への楽しみが増えました」と額に流れる汗をぬぐいながら感想を話した。

 上間代表は「一緒にやってくれているメンバーが発信してくれているおかげで、子どもからお年寄りまでこの場所を知ってくれる人が増えてありがたく思っています。クガニヴィレッジ構想では、ゴミがゴミじゃなくなります。全てをエネルギーに代えて、社会に貢献できたらと思っています」と、小さな村から大きなモデルを見せていく。

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