農場長はお笑い芸人 生ゴミから生態エコシステムを完結 今帰仁クガニファーム

 

 株式会社クガニ(上間宏明代表、今帰仁村)が運営する「クガニファーム」。ここでは、生産活動の中で排出物を極力発生させない‘ゼロエミッション’の実現を目指す。運営会社の基幹事業であるゴミ収集業から継続的に得る‘生ゴミ’を起点として、農場内で循環を完結させる「アクアポニックス農法」を導入している。

 農場長のベンビーさんはじめ、現場を任されているのは、お笑い芸人やミュージシャンといった表現者たち。持続可能な社会の実現に向けての取り組みと、12,000坪の広大なフィールドの観光農園構想とは。

生ごみが活躍「アクアポニックス農法」とは

 クガニファームが位置する今帰仁村今泊には、今帰仁城跡が立つ山林と、そこから流れ込んだ豊かな湧き水という恵まれた自然環境がある。上間代表は、その美しい景観を眺めながら日々の収集業で発生する生ゴミをどうにか利活用できないか考えていた。

株式会社クガニ上間宏明代表

「生ゴミはほとんどが焼却処分され、しかも重量もあるのでコストも掛かっていました。生ゴミを飼料や肥料に変えることが出来ないかと構想していたところ、県外から招いたある専門家の方から、『ここなら‘アメリカミズアブ’を利用して循環型農業のアクアポニックスが出来るのでは』と助言を頂いたんです」

 アメリカミズアブは生ゴミを分解する能力が非常に高く、また自らも高タンパクで水産生物のエサとして機能する。

 エコシステムの流れはこうだ。

1.アメリカミズアブが食品残さを分解して肥料に変える
2.その肥料を畑で使う
3.幼虫に成長したアメリカミズアブは水産生物(スッポン等)のエサとなる
4.水産生物のフンは微生物が分解する
5.作物が吸収することで水質浄化され生けすの中の水を入れ替える必要がない

 これにより、水産養殖と水耕栽培が共存する循環が生まれる。

「クレソンは収穫までのサイクルが早く、年間で最大12毛作が可能です。スッポンもフンという有機物を出し続けてくれます。スッポンは今後商品として出荷しますが、あくまで副産物。本来の目的はあくまで生ゴミの利活用です。生ゴミの焼却処分コストが軽減される、理想的なゼロエミッションです」

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