ボリビアの「オキナワ村」にも青年会 地域を支える存在

 

たまり場は「青年会館」沖縄県の若者との交流も

 オキナワ村では、16歳(高校1年生)になると青年会に入会できる。活動拠点は「青年会館」で、気兼ねなく使える会館は青年達のたまり場となっている。週末になると若者が集まり出し、新年会やカーニバル、クリスマスなど行事ごとがあると朝まで催しが行われる。男子が豚やアルマジロ、ワニ、カピバラ、川魚などを慣れた手つきでさばき、炭火でじっくりと長時間焼く「チュラスコ」をみんなで食べるのも娯楽のひとつとなっている。

 オキナワ村は、沖縄県との交流が盛んで、県や市町村の研修プログラムが頻繁に実施されている。それ以外にも、観光で訪れる人も多く、ボリビアを訪れる同世代の若者がいると青年会館で歓迎会をしたりするなど親睦を深め、交流促進にもつながっている。

60年以上続く青年のスポーツ行事「排籠球大会」

 青年行事は新年会、カーニバル、遠足、スポーツ大会など。中でも青年会が最も大事にしている行事が、連合青年会主催で12月に行われる「排籠球(はいろうきゅう)大会」。

 ボリビアの沖縄社会は、他の南米の国や北米など海外の沖縄社会と比べてスポーツが盛んで、年中スポーツ行事が地域対抗で開催されている。かりゆしバレーボール大会(5月)、駅伝(6月)、大運動会(7月)、ソフトボール大会(10月)など10代から60代まで老若男女が日頃からスポーツを親しんでいる。

 排籠球大会は、排球(バレーボール)、籠球(バスケットボール)を行う大会だ。漢字の名前に古さを感じるが、60年以上も続く恒例行事で1960年代後半、沖縄出身の移住者が始めた。

 今では80代となったオジィー、オバァーたちが当初、青年活動の一環として取り組み、バレーボールとバスケットボールが中心だったが、80年代に入るとサッカーが流行ったためフットサルも競技に加わり、今では男女3種目行っている。白熱したプレーに選手はもちろんのこと、応援席からも大歓声が湧き上がる。

排籠球大会、女子フットサル大会の様子
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