前年比79.9%減の11万8800人 2月の入域観光客数

 
2月の入域観光客概況について説明する渡久地部長=25日、県庁

 県文化観光スポーツ部(渡久地一浩部長)は25日、2月の入域観光客数は前年同月比79.9%減の11万8800人で、同月として減少数、減少率とも過去最大の落ち込みだったと発表した。県は、観光客数の減少について「航空路線での運休・減便規模が拡大したほか、国や県独自の緊急事態宣言が継続されていたことが理由」と分析している。

 同月の入域観光客は、日本への入国制限が続いていることから全て国内客。新型コロナウイルスの感染拡大前の2019年に過去最高の293万人だった外国人観光客は、昨年4月以来のゼロが継続した。

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、国内客の入域は昨年3月ごろから急減。その後は10月に東京がGoToトラベル事業に追加されたことで回復基調が強まったものの、年末に始まった「第3波」で再び大幅に下落した形となっている。

 県では、3月についても「航空路線での運休、減便の継続や、国による全国的な緊急事態宣言解除が3月下旬になったこと、昨年末からのGoToトラベル事業の一時停止が継続されている影響などから、厳しい状況が予想される」と予測している。

 国内線の減便状況は、2月(速報値)は1984便が減少し、計画便数比54.6%減だったことも発表された。3月(同)は、1169便の減少で同28.7%減となっているという。

県内宿泊施設数、廃業数とも増加

 同日は、県内の宿泊施設軒数について、2020年は前年比8.4%(258軒)増の3342軒、客室数は同6.2%(3379室)増の5万7759室、収容人数は同7.4%(1万997人)増の16万213人と、いずれも19年連続で過去最高となったことも発表された。

 宿泊施設軒数は、宮古島市が前年から104軒増え、最多の那覇市(430軒)に次ぐ389軒となったことなどが、全体を押し上げたとしている。一方、旅館業法に基づいて各保健所に提出された廃業の届け出数は、県全体で2020年は239件となり、前年より121件増加したという。

 県は、「新型コロナの影響を受ける前から計画されていた宿泊施設の供用が開始されたこと、コロナ収束後を見据えた中長期的な沖縄観光への期待が(宿泊施設数等の増加に)影響したと考えている」とする一方で、「県内の宿泊施設は厳しい状況が続いている。今後の動向を注視していきたい」と強調した。

(記事・写真・図 宮古毎日新聞)


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