告示まで1カ月 うるま市長選の行方は

 

響く不協和音


 そのうるま市長選をめぐって沖縄政界をざわつかせている動きがある。玉城県政与党の一員であるはずの会派おきなわが、今年2月に突如、会派として自民系の中村氏を推薦すると表明したことだ。報道によると、中村氏が福祉分野の政策に明るいことが推薦の決め手だという。


 政党に属さない無所属議員で構成される会派おきなわは、翁長雄志前知事の時代から県政与党の一角を担ってきた。現在の所属議員は県議会議長の赤嶺昇、新垣光栄、平良昭一の3氏。赤嶺氏は昨年6月、県政野党の自民を中心とする積極工作により県議会議長に担がれた経緯があり、その後も「オール沖縄」勢力との距離を置く姿勢が県政与党内の不信を増幅させてきた。

 会派おきなわの中村氏推薦はどう影響するのか。ある自民関係者は「うるまに強固な地盤があるわけではなくただちに票にはつながらないが、政治的な意味合いは無視できない」と話す。うるまの勝敗がどちらに転ぶにせよ、選挙後も薄氷の与党多数という県議会構成が揺らぎ続けることになりそうだ。不協和音が収まる様子はみられない。

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