航海民族を繋ぐ音楽プロジェクト 映画『大海原のソングライン』
- 2021/2/15
- エンタメ・スポーツ
伝統音楽と現代アレンジの融合
トークイベントでは、作中にある一曲一曲のアンサンブルを作り出すプロセスが明かされた。まずは各島々をバックボーンとするアーティストを探し出し、そしてその中でも伝統的な楽器を用いて音楽を作り続けるアーティストへアプローチして、民謡や伝統的な歌の基調を演奏・歌唱してもらう。
それから次の島へ行くときに、前の島のアーティストの曲を聞きながら、自分が好きな楽器や歌や民謡などをその場で加えていく。こうした一連の行為を重ねるうちに、なんと18曲もできあがっていた。時には先祖代々から伝承された子守唄、時には戦歌が並んでおり、単なる伝統音楽というよりは現代的な概念による編曲・アンサンブルになっている。
「アーティストの意思は尊重されているのか」という観客からの質問も出たが、参加した世界各地のアーティスト達はこの企画でほかの島々の兄弟姉妹と知り合い、一緒に音楽の創造活動をするという経験を通して、たくさんのインスピレーションを得られたという。このプロジェクトの一環である世界ツアーを通して親友になったメンバーもいた。
3月5日まで音市場で上映
この作品は昨年8月より日本での劇場一般公開を行い、今年の1月よりようやく沖縄公開を迎えた。桜坂劇場は終映して、2/1から3/5までは沖縄市のミュージックタウン音市場にて上映される。ワールドミュージックのライブ映像を見るような軽い心持ちでご覧頂ければと思う。