南米のサッカー名門クラブで指導者、五輪で通訳も 県出身平安山さん

 

 また、海外トップチームの監督の指導論など発言の翻訳も行う。
 「グアルディオラ監督のインタビュー動画などを探して翻訳すれば、それもチームの指導者達への貢献になる。Jリーグのトップクラスの指導者にとって平安山の指導論は興味ないかも知れませんが、グアルディオラ監督の指導論なら興味あるのではないでしょうか」
 首脳陣やコーチ陣へ指導論や育成法を提案する他、広報やマーケティングでも通訳以上の存在となって貢献できることはたくさんあるとまだまだ話が尽きない。

 面白いことに、語学面でも活躍が光る平安山さんだが、実は高校時代までは英語すら大の苦手だったという。
  「高校の英語テストで平均点を超えた事はほとんどない。そんな私が通訳としてのキャリアを築いていたり、振り返ってみると自分でも不思議な感覚です」と笑って言った。
 「だからこそ、今は語学が苦手という人も、頑張れば通訳になれると自信を持って言える。語学力があれば海外の情報を持ってこれるという点で存在感を発揮出来る」と強みを強調した。

新加入プロサッカー選手の通訳をする平安山さん(左)=ファジアーノ岡山提供

いつか故郷・沖縄へも届けたい「サッカーで元気」

 平安山さんの夢は「サッカーで日本を元気にすること」。その中に故郷・沖縄も含まれている。
 「南米や欧州のサッカーの知識やノウハウを県外だけでなく沖縄にも還元したい。例えば、どんなサッカー指導、分析、作戦、経営をしているか、サッカーファンを増やしているのかなど」
 「沖縄にも日々努力する指導者は増えているので、島国でも外から知識が流れてくるシステムが構築出来ればレベルは一気に上がる。僕は外から知識を持ってくる役目で、現場にいる指導者に知識を還元することで沖縄のサッカー界に貢献し、サッカーで沖縄県民を幸せにしたい」と熱く語る。

 今後は沖縄での指導者講習会も視野に入れ、「将来はJクラブの社長、GM、育成ダイレクター、日本サッカー協会の技術委員などの職に就いて、日本サッカーに貢献することが目標」と掲げている。

Print Friendly, PDF & Email
次ページ:
1 2

3


関連記事

おすすめ記事

  1.  サッカーJ3のFC琉球が、第2次金鍾成(キン・ジョンソン)監督体制下の初陣を白星で飾った…
  2. 今季から琉球ゴールデンキングスに加入したアレックス・カーク(左から2人目)やヴィック・ローら=16…
  3.  FC琉球の監督が、また代わった。  サッカーJ3で20チーム中18位に沈む琉球は1…
  4. 戦前に首里城正殿前に設置されていたバスケットボールゴールを再現した首里高校の生徒ら=8月27日、那…
  5.  8月12日、浦添市のアイム・ユニバースてだこホール市民交流室は熱気が渦巻いていた。ステー…
宮古毎日新聞

特集記事

  1. 再びFC琉球の指揮を執ることになり、トレーニング中に選手たちに指示を送る金鍾成監督=19日、東風平…
  2. ヴィック・ロー(中央)の入団会見で記念撮影に応じる琉球ゴールデンキングスの(左から)安永淳一GM、…
  3. 沖縄県庁  沖縄県は、地域の緊張を和らげようと、4月から「地域外交室」を設置し、照屋義実副知…
ページ上部へ戻る ページ下部へ移動 ホームへ戻る 前の記事へ 次の記事へ