ドッジボールに込める指導者の“願い” 小学生強豪「松島魂図」
- 2020/10/9
- エンタメ・スポーツ
県内小学生ドッジボール大会で目覚ましい活躍をみせる松島学童クラブのドッジボールチーム、松島魂図(たましいず)。常に上位を争いながらも子どもたちの生き生きとした表情が印象的だ。指導者の思い、そしてインパクトあるチーム名の由来を取材した。
優しい木陰のもと
多くの車が行き交う環状2号沿い、那覇市立病院の裏手にある高台の小さな公園グラウンド。ガジュマルの木陰が元気に声を上げる子どもたちを優しく包み込んでいる。
「子どもたちを土に触れさせたいと思って探していたら、この場所に巡り合いました。風も気持ちいいでしょう?熱中症になる子もいません」
笑顔で話すのは新垣泰一郎(あらかき たいいちろう)さん。公園の目の前に引っ越してきて13年になる松島学童クラブの代表、そして県内でも指折りの実績を持つドッジボールチーム「松島魂図」の監督を兼務。市立松島小学校の子どもたち約30人が参加して放課後に練習を行っている。
チームに入る約束事
魂図に入るには1つだけルールがある。それは週に1回、土曜日に行う早朝練習に参加すること。練習とはいえ、まず行うのは日ごろ使用している公園の掃除だ。朝6時半ごろにはスタートする。地元、松島小学校の子どもたちのためにと、自治会など地域の人たちが練習に使うことを理解してくれている。感謝の気持ちを表す、そのために早起きを促すのが新垣監督の思いだ。
「ドッジボールは2番目だよと。まずは掃除をすることで脳が活性化すると私流に考えてね。どこでも(スポーツチームは)率先してやっていると思いますが、掃除、片付けが一番いいですね。それができる子というのは次に何をやるかという思考が身についてきます」