沖縄の入域観光客数、4~8月予測は357万人 OCVB

 
沖縄への入域観光客数(4~8月)についてOCVBは357万人と予測。インバウンドの回復は遅れているという=29日、那覇市の平和通り

 沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB、下地芳郎会長)は28日、那覇市で定例会見を開き、沖縄県への入域観光客数について、4~8月は前年比42.8%増の357万5200人(外国客含む)になる見込みと発表した。コロナ禍前の19年度と比べ、国内客はほぼ同数、外国客を含めた観光客数全体では8割近くまで回復するとした。

 4月と5月の入域観光客数は28日までに県が実績を発表しており、4月は全体で前年比63.8%増の66万9900人、5月は同62.6%増の64万5300人となっている。

 OCVBは今後の見通しで、▽6月は同44.9%増の65万人▽7月は同25.0%増の76万人▽8月は同32.6%増の85万人―になると予測した。

 増加の要因としては、国内客で全国旅行支援や夏休み需要、8月のFIBAバスケットボールワールドカップ2023など各種イベントの開催などを挙げた。旅行需要は引き続き好調に推移し、6~8月はいずれも、コロナ前の水準を維持すると分析している。

 海外客については、空路の運航が再開している路線で、予約は堅調に推移していると指摘。7月1日からは中国・上海と那覇間の直通便(1日1往復)が3年ぶりに再開することも発表した。それでも、全体の運航便数はコロナ禍前の4割程度の水準にとどまっているという。

記者会見で発言する下地芳郎会長=28日、那覇市

 国内客が順調に回復していく中で、海外客の戻りが遅れていることについて、下地会長は「空港内企業などで人手不足が大きな障害になっているのが要因。この辺りの改善を図らないと、海外客の本格的な回復には至らない」と言及した。

 その上で、「国が『強い沖縄経済をつくる』と言っているが、観光がその重要な要素なのであれば、明確に見えているこの課題に対して、どのように取り組んでいくのかを求めていきたい」と語った。

(記事・写真・図 宮古毎日新聞)

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