アンダカシーで沖縄の豚文化継承 感謝の歴史紡ぐ 豚は「私の全て」

 

なぜ、アンダカシー?ダイエットや健康にいい?

 アンダカシーで使われる豚の皮は「コラーゲンの塊」ともいわれ、糖質がゼロ。タンパク質がたっぷりで良質な脂質も摂取できると健康食としても注目されはじめている。そのためダイエットにも最適だ。

 さらに、お菓子以外にもフレーバーやディップ足し、料理アレンジなど色々な食べ方も楽しめる。

 スープやお肉の代わりに入れた炒め物、鍋など旨味のある栄養豊富な一品に変身。炭水化物の代わりとして料理に使用できる、美味しく糖質をカットできるとお昼の番組でも取り上げられた。

アンダカシーを入れたスープのアレンジ料理

後世に残したい豚の歴史

 さらに麻依子さんは、沖縄の人たちが忘れてはいけない豚の歴史についても話した。

 沖縄戦直後の故郷の状況を聞いたハワイのウチナーンチュが、命がけで海を渡り、沖縄に届けた豚550頭の歴史だ。

 戦争で焼け野原となり、食糧難に陥っていた故郷を救おうと、ハワイに移住したウチナーンチュたちは経済的に厳しい状況の中、募金運動を展開し550頭の豚をアメリカ本土で購入し、約1ヶ月かけて命がけの航海の末、うるま市勝連平敷屋のホワイトビーチに到着した。

 豚は県内各地に分けられ、4年後には、180倍の10万頭にまで増え、沖縄の人々の飢えを満たし、畜産業の復興に貢献したのだ。

 麻依子さんは「先人らが繋いでくれた命があり、お陰でアンダカシーもある。歴史を聞くだけで生きる勇気をもらった。戦後何もない中、自分たちも苦しいのに人を助けた。日々大変なことはあるけど一人でも多くの人に豚の歴史を通じてこのウチナーンチュの心を伝えたい」と話す。

 麻梨江さんは、豚は脂がいっぱいで体に悪いと思い大嫌いだった時に、インターネットで「沖縄・豚・歴史」と調べるとハワイから届いた豚の歴史が飛び込んできた。「涙が止まらなくて、心臓を鷲掴みにされた。この歴史をアンダカシーを通じて、後世に伝えて行こうと使命を感じて、そこから豚が大好きになった」という。

 さらに、「今、私たちが食べている豚は、当たり前じゃない。70年以上の時を経て、当たり前に豚肉を食べることができているという歴史を知ってもらいたい」と話した。

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