バスケ”W杯イヤー”が幕開け!新年と同時に沖縄アリーナでティップオフ、機運高める

 
バスケW杯への機運を高めるため、の社会人=1月1日午前0時過ぎ、沖縄アリーナ(長嶺真輝撮影)

 2023年を迎え、ついにバスケットボール男子の”ワールドカップ(W杯)イヤー”が幕を開けた。史上初の3カ国共同開催となり、沖縄アリーナでは決勝トーナメントへの進出を懸けたグループステージが8月25日~9月3日に開かれる。日本代表に加え、沖縄会場への参戦が決まってるスロベニアのルカ・ドンチッチ(NBAダラス・マーベリックス所属)など世界のスター選手たちが沖縄に集結する日は近い。

 本番に向けて機運を高めていこうと、沖縄アリーナではテレビの特番収録の一環で、元旦にスタートダッシュイベントが開かれた。県内の女子社会人選手23人が集まり、新年になった瞬間の1日午前0時にティップオフ。2023年にW杯会場で行われたバスケの試合としては、最も早いゲームとなった。

深夜の熱いプレー 8日午前7時からQABで放送

沖縄アリーナの大画面に映し出されたW杯の告知

 イベントはテレビ朝日の特番「サキドリ!スポーツ2023~大谷翔平にWBC!水泳にバスケがアツい!新春SP~」の収録の一環で行われた。番組内ではバスケW杯が特集され、沖縄に根付くバスケ文化にも触れる。沖縄ではテレビ朝日系列の琉球朝日放送(QAB)で8日午前7時から放送される予定だ。

 試合は「めんそ~れチーム」と「ちばりよ~チーム」に分かれ、2023年1月1日になった瞬間の午前0時にジャンプボールから開始した。メンバーは県内の女子社会人チームであるOMガス石油、すこやか薬局、南風原石油、オーシャンの4チームから参加し、昨年の栃木国体に出場した有力選手も複数参加した。

コートサイドで試合を盛り上げるW杯大会マスコットのJIP

 異例の深夜ゲームではあったが、沖縄アリーナという特別な舞台でプレーができる興奮も合わさり、選手たちからは終始笑みがこぼれたほか、時折真剣な表情で好プレーも繰り出した。W杯大会マスコットのJIPや、Bリーグ琉球ゴールデンキングスのマスコット・ゴーディーも応援団を務めた。

 収録には、日本バスケを盛り上げることを目的に同じくテレビ朝日が放送する番組「バスケ☆FIVE 日本バスケ応援宣言」でお笑いコンビ・ハライチの澤部佑さんと進行役を務める佐藤ちひろアナウンサーも参加。第4クオーターの試合終盤には急きょ選手のユニホームを借りてコートに立ち、シュートを決めてゲームを盛り上げた。

ゴールに向けてドリブルする佐藤ちひろアナウンサー

 佐藤アナウンサーは試合後、コート中央で大きな円をつくった参加者を前に「温かく迎え入れてくれてとても嬉しかったです。W杯が盛り上がるように頑張っていきますので、よろしくお願いします」と収録参加へのお礼を述べた。

「スペシャルな出来事」子どもに夢を

深夜にも関わらずハツラツなプレーを見せる選手たち

 W杯の大会本番までは、残り9カ月を切った。県内では昨年、国際通りの那覇市テンブス館前に大型カウントダウンクロックが設置されたり、年末からはW杯仕様に車内外がラッピングされた沖縄都市モノレール(ゆいレール)の車両が運行を開始したりするなど、機運醸成に向けた動きが活発化してきている。

 今回のW杯は沖縄、フィリピン・マニラ、インドネシア・ジャカルタが会場となり、8月25日~9月3日の期間に8カ国ずつが3カ所でグループステージ20試合を戦う。その後の9月10日までの決勝トーナメントはマニラで行われる。4月29日にはマニラで抽選会が行われ、全出場国の割り振りが決定する。

試合後にはコート中央で記念撮影も

 沖縄ではかつて無い程の大規模な国際イベントとなるため、試合に参加したOMガス石油の喜納由美子さんは「世界のバスケがこんな小さい島に来るなんてスペシャルな出来事。大興奮です」とワクワク感を滲ませる。「世界の一流プレーを見て、沖縄の子どもたちに夢を持ってほしいと思います」と願う。

 南風原石油の新垣菜緒さんも「沖縄でW杯が行われることを誇りに思う。12月には女子Wリーグの試合も県内で行われたので、沖縄の女子選手にとってもいい刺激になると感じます。ボランティアでもいいので、大会に関わることができたら嬉しいです」と笑顔を見せた。 


長嶺 真輝

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ながみね・まき。沖縄拠点のスポーツライター、フリーランス記者。
2022年3月まで沖縄地元紙で10年間、新聞記者を経験。
Bリーグ琉球ゴールデンキングスや東京五輪を担当。金融や農林水産、市町村の地域話題も取材。

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