人材育成が急がれるIT業界 500時間の壁をどう越えるのか

 

プログラミングを通して働きがいと経済的発展を同時に叶えたい

 中司氏「コミュニティの中で楽しくプログラミングを学習できる環境なので、本人の意識の中でも仕事として捉えるタイミングが難しいことも課題のひとつです。そこに対しては、ここを通して責任感や仕事としての認識が育まれていくことでクリアするようにしています」

 どんな業種業態であっても、好きなことや関心のあることを仕事にしてみるとギャップが生まれることは多い。コミュニティの中で学び、それをもって社会に出て働くまでのマインドセットをサポートする仕組みは、受講生や卒業生にとって安心材料になることは間違いない。

 中司氏「卒業生の中には、転職を希望してプログラミング教室に参加して、実際にプログラマーとして働けるようになった人もいます。今、働きがいを感じられている彼らを見ると、プログラミング教室を立ち上げて良かったと思えます。」

 プログラミングを通して、自らのスキルで人や社会の役に立つ喜びを感じてもらうこともひとつの目的だ。

 中司氏「沖縄の実情として、未経験からプログラマーを育てる体力のある企業は残念ながら多くないため、中途採用からプログラマーになるのは難しいという課題があります。そんな沖縄だからこそ、CODE BASE WORKSが実務や経験の場となり、中途採用でもちゃんとプログラマーとして採用されて活躍できる事例が生まれ、その人が経済的にもステップアップできるようなキャリアに立て直せると、さらに嬉しいことだと思いますね。」

 キャリアプランの再設計と仕事へのやりがいを両立する。それは2015年の国連サミットで採択された、持続可能な開発目標(SDGs)の目標8にある「包括的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用を促進する」につながる考え方だといえるのではないか。

 ”個人のキャリアアップ”というミクロな視点からの貢献だが、その実績が積み重なることで、沖縄経済の未来に良い影響を与えてくれるであろう感じた。

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CODE BASE OKINAWAではプログラミング教室の受講生を募集しています。

詳細はこちらから
https://www.protosolution.co.jp/codebase/program-school/index.html

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