人材育成が急がれるIT業界 500時間の壁をどう越えるのか
- 2020/9/17
- 経済
そのカリキュラムについてコミュニティマネージャーとしてCODE BASEを運営する中司雄也氏に聞いた。
中司氏「プログラマーとして現場に立つことができるまでに”1000時間の学習”が必要であると言われています。それを目安に設計した独自の育成プログラムに基づいたカリキュラムを導入しています」
未経験からの200時間を講師や卒業生が手厚くサポートして、挫折せずに自ら学び続ける土台を作る。そして、教室を卒業した後には、Webサービスのプロトタイプを作る「β版ハッカソン」やチームを組んで学習課題を解決していく「テクトレ」など、スキルアップする仕組みを提供し、約500時間までの学習時間をコミュニティとしてサポートする。
中司氏「プログラミング教室からβ版ハッカソンやテクトレを通して、500時間程度学んで高いスキルを身につけても、企業が採用する際には”実務経験”を求められます。そのギャップを埋めたくてスタートしました。」
どの段階においても”自ら学ぶが、一人で抱え込まない仕組み”が用意されている。プログラミング教室で講師を務める現役プログラマーがディレクターとして現場監督の役割で参加し、実際に企業から受注した案件を教室の卒業生で取り組むのだそう。もちろんその際の報酬もきちんと支払われるので、仕事としてのプログラミング体験が濃縮された場となる。
中司氏「プログラミングの学習を1000時間続けるというのは、生半可なものではありません。教室を卒業しても、1000時間という学習目標への道のりの長さに挫折してしまう人も多いのも事実。そういった人たちのためにも、200~500時間まではβ版ハッカソンやテクトレというコンテンツを通して楽しく学び続けられ、そこからさらに1000時間達成や実戦へのスタートラインに立つために目標や指針となり、自然と学びが発展するようなプログラムが必要だという理由もあります。」
単にプログラミングを教えるだけの教室ではなく、あくまでITやプログラミングに関わるコミュニティスペースとしてのビジョンがあるため、プログラミング教室からCODE BASE WORKSまで、レベルに合わせて発展的にコミュニティへ関わり続けるシステムを構築している。