【那覇市長選】「民衆と共に歩んでいく」翁長氏が総決起大会
- 2022/10/14
- 政治
10月23日投開票の那覇市長選に向け、立候補を予定している無所属新人で前県議の翁長雄治氏(35)=共産、立民、社民、社大、れいわ、にぬふぁぶし推薦=の総決起大会が14日、那覇市の県民広場で開かれた。「子育て日本一の那覇市」を掲げる翁長氏は子育て支援に注力することや、那覇の伝統文化の継承、市民と協働の街づくりなどを訴え、支持を求めた。
広場にはイメージカラーである緑の鉢巻を巻いた支持者が詰め掛け、多くののぼりが立った。演説する街宣カーの横には米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に反対する「オール沖縄」勢力の国会議員らが並んだ。
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「政治姿勢」が一つの争点
8人の応援弁士による訴えの後、最後にマイクを握った翁長氏。自身は双子を育てる子育て世代だ。「子どもが夜に熱を出し、手元にお金がなくて病院に連れて行けなかったことがある。翌朝病院に連れて行ったら症状が悪化し、入院する羽目になりました。まわりの子育て世代も同じような経験をしていた。なぜそんな状況が生まれないといけないのか。この経験が政治を志した一番の理由でした」と語った。
子ども相談所(児童相談所)の設立目玉政策を据え、「那覇市には県の中央児童相談所がありますが、多忙を極めています。那覇の子どものサポートにきつきつになり、他市町村の子どものサポートもきつきつになる。中核市の那覇は自分たちで子どもを支えていくという意思表示が必要です」と新たな児童相談所の必要性を訴えた。
また、候補者としての政治姿勢も「もう一つの争点」に挙げた。「市政運営に政治市政は関係ないと言う方もいますが、本当にそうでしょうか。企業理念がない企業が発展しますか、国家観のない国家が発展しますか。私たち政治家は市民に政治姿勢を訴えながら、皆さんと一緒に信念に基づいて市政運営をしていく責務があります」と力を込めた。
辺野古移設問題についても触れ、「50年後まで(経済的な)豊かさなのか、誇りなのか、この白黒闘争をさせられ続ける。これをさせたくないから、父の翁長雄志は民衆と共にオール沖縄をつくったんじゃないですか。私は真正面からこの問題に取り組みます。政治家としてしっかりノーを突きつけていく。民衆と共に歩んでいく」と声を張り上げた。
母・樹子氏 城間、知念の両氏を批判
応援弁士の中で先陣を切ってマイクを握った玉城デニー知事は、県が策定した新・21世紀ビジョン基本計画に触れ、「この計画は30年、50年先の沖縄をつくる未来への設計図です。子どもたちの笑顔を未来に繋げていくためには、県と那覇市が力を合わせて取り組んでいく必要があります。若い力をいかんなく発揮してもらいましょう」と翁長氏への支持を求めた。
翁長氏の母である樹子氏も登壇した。「あまりにもおかしなことが山ほどある」と切り出し、自民、公明から推薦を受けて出馬予定の前副市長である知念覚氏(59)=自民、公明推薦=と、知念氏の支持を表明した現市長の城間幹子氏を批判。「幹子さんは『雄志さんも喜んでくださるはず』とおっしゃったけど、本気でそんなこと考えてるの」「覚さんが、もしも翁長(雄志)に会ったら『(城間氏と)同じことしたでしょ』って聞いてもらいたい。そうしたら翁長は笑いながら『覚、そんなはずないだろう』と言うでしょう」と呆れた表情を浮かべながら続けた。
その上で、集まった支持者に向け「皆さんの力がとにかく必要です。投票率がいつもと同じだと厳しい選挙になります。雄治の背中を押してください」と支援を求めた。
最後は登壇者と支持者が共にガンバロー三唱を行い、団結を深めた。