大綱引きは那覇だけじゃない!「与那原大綱曳」の魅力に迫る
- 2022/10/5
- 社会
歴史絵巻のような開戦準備
与那原大綱曳は、歴史上の人物に扮した「支度(したく)」と呼ばれる人が東西両チームの綱の上に乗ったまま頭上へ担がれて道ジュネーを行う。そして決戦会場に到着すると、穴の空いた雄雌の綱を繋ぎ合わせる「カナチ棒」が差し込まれた瞬間に綱が地面へと落とされ一気に勝負が始まる。この一連の動作が最大の特徴で、これがなんともダイナミック!支度のテーマは毎年変わり、祭り当日まで一切知らされないため、それを予想するのも与那原大綱曳の醍醐味だ。
また、勝負が1回きりではなく2回戦行われるのも与那原大綱曳の特徴だ。1回戦で要領を得た引き手は2回戦でさらなる盛り上がりを見せる。
このように地元民から愛され続ける伝統的な与那原大綱曳。実は先日まで町親川通り沿いに4階建ての「与那原町立綱曳資料館」があったのだが、老朽化を理由に取り壊され今は町役場隣の社会福祉センター内に移転している。同時に建物敷地内にあった町指定史跡「親川(ウェーガー)」も改修された。親川の湧き水は王朝時代の神事に使われていたとても神聖な水で、綱引きに使われるカナチ棒が湧き水の水に浸され保存されている。
親川.jpg 新しくなった親川広場
これを着ればあなたも与那原大綱ファミリー
与那原大綱曳ファンが毎年楽しみにしていることの1つが、オリジナルTシャツだ。1年ごとにデザインが変わり、綱ファンであることを意味する「綱武士(ちなむし)」の挿絵が入ることから綱武士Tシャツと呼ばれている。ウチナーンチュなら1度は目にしたことがあるかもしれない。
若干数はまつり当日に無料で配られるのだが、確実にゲットしたい方は軽便鉄道与那原駅舎資料館や与那原商工会でも販売されているので、そちらをチェックして欲しい。
今年はどんな支度が現れるのか、そして綱武士たちが待ちに待った与那原大綱曳を大いに楽しみたい。