ボリビアの沖縄県系移住地で「ミス・オキナワ」に宮里えりさん
- 2022/8/21
- 国際
南米のボリビアにある沖縄県系人移住地「コロニア・オキナワ(オキナワ村)」で、「ミス・オキナワ大会」が開催され、2022年のミス・オキナワに、沖縄県系3世の大学生・宮里えりさん(20)が選ばれた。県系人がミスとして選ばれるのは史上3人目。
沖縄県と姉妹友好都市「もうひとつのオキナワ 」でミスコン
本大会が開催されたオキナワ村は、沖縄県出身者が戦後の琉球政府の移民計画により移住して、今年で入植68周年。ボリビア政府から正式に認められた行政区で、沖縄以外でオキナワの名称を持つ唯一の行政区。オキナワ村があるサンタクルス県と沖縄県は姉妹都市にあたる。
オキナワ村の人口およそ1万2千人のうち、現在では県系人はわずか8%と少なく、それ以外のボリビア人が多く住んでいる。県系人がミス・オキナワに輝いたのは宮里さんが3人目で、過去には、2014年に新垣聖子さん(当時23歳)。2016年に熱田仁奈さん(当時21歳)が選ばれている。
大学で美食学と健康学
オキナワ村役場主催の「ミス・オキナワ大会」は、新型コロナの影響で3年ぶりに開催された。今年は出場者10名が、スポーツ衣装、民族衣装、ドレス、質疑応答の各審査に挑んだ。
宮里さんの父方の祖父・馨さんと祖母・艶子さんが旧羽地村(現名護市)からボリビアに移民した。父・豊さんとボリビア人の母・カリナさんの次女として生まれた宮里えりさんは、近所の人や家族から大会への参加を促され、出場を決めた。
オキナワ村で育ち、同移住地内のサンフランシスコ・ザビエル学校を卒業後、現在は、サンタクルス市の大学「Universidad para el desarrollo y la innovación」で美食学と観光学を学んでいる。
宮里さんは、ボリビアの民族衣装をモチーフにした民族衣装審査でボリビア文化を魅力的に表現し、最後はイブニングドレスを身にまとって堂々とウォーキングした。
宮里さんは「オキナワで生まれ育った私にとって、ミス・オキナワに選ばれたことは大きな誇りです」と受賞を喜んだ。大学卒業後の目標を「オキナワ移住地で生産されている食品を使用した料理の革新」といい、大学で学んでいる専門分野を生かし、育った村へ貢献したいと胸を張って伝えた。
オキナワ村に住む県系人らは、久しぶりの県系人ミスに拍手を送って祝福した。
結果は以下の通り。
Miss Okinawa(ミス・オキナワ )宮里えりさん
Reina de Trigo(小麦の女王)ニコール・ラルデスさん
Señorita Okinawa(セニョリータ・オキナワ)リンダウラ・カヨ・サベドラさん